人類の歴史を学び、 現代世界を理解する
歴史学・人類学コースは、世界のさまざまな地域における人類の歴史と文化を、歴史学、人類学、考古学の方法を通して学んでいきます。
日本、東洋、西洋各地域の古代史から現代史までの歴史の学修と、人類の誕生から現在に至るまでの人類学および考古学の学修が中心となります。
コースの授業例
世界各地、各時代を構成する人々の営みを 史資料を通して追求する。
担当研究室
日本史学研究室
古代・中世・近世・近現代のスタッフが揃い、研究テーマは自由に選ぶことができます。時代別の自主ゼミも活発です。
研究室・教員
- 川口 暁弘 教授 KAWAGUCHI Akihiro
研究分野: 日本近代史、明治憲法史 - 権 錫永 教授 KWEON Seok-Yeong
研究分野: 日本近代思想史、植民地期朝鮮文化史 - 白木沢 旭児 教授 SHIRAKIZAWA Asahiko
研究分野: 日本近現代史、日本経済史 - 谷本 晃久 教授 TANIMOTO Akihisa
研究分野: 日本近世史、北海道地域史 - 橋本 雄 教授 HASHIMOTO Yu
研究分野: 日本中世史、東アジア海域史 - 吉田 拓矢 講師 YOSHIDA Takuya
研究分野: 日本古代史、天文暦算史
卒業論文テーマ
- 細井肇の大アジア主義
- 越後守護代長尾氏の権力形成過程
- 古代の天皇喪葬と葬司
- 軍事救護制度における傷痍軍人対策
- 明治初期開拓使工場の労働
- 在満州日本人教育における「現地適応主義」
- 後花園天皇の皇統に関する研究
- 平秩東作『東遊記』と天明期幕府の蝦夷地調査
東洋史学研究室
中国(漢字文化圏)と中東イスラーム地域(アラビア語・ペルシア語・トルコ語文化圏)の歴史を研究しています。
研究室・教員
- 佐藤 健太郎 教授 SATO Kentaro
研究分野: 中東イスラーム史(特に西地中海地域) - 吉開 将人 教授 YOSHIKAI Masato
研究分野: 中国近現代史、南中国、民族問題、学術史 - 梅村 尚樹 准教授 UMEMURA Naoki
研究分野: 宋代社会史、思想史
卒業論文テーマ
- 戊戌政変の契機についての再検討
- 9、10世紀のアッバース朝社会における服装規範―衣服の色に注目して―
- 宋慶齢の女性論
- 魏晋南北朝時代の呉興の豪族施氏について
- Tezâkirから見るオスマン朝の近代警察機構の形成
- 清代雍正年間河南省における耗羨の帰公と省経費
研究室ウェブサイト
西洋史学研究室
古代から現代にいたる時代のヨーロッパの歴史、およびアメリカの歴史を様々な視点から広範囲に研究します。
研究室・教員
- 長谷川 貴彦 教授 HASEGAWA Takahiko
研究分野: 近現代イギリス史、歴史理論 - 松嶌 明男 教授 MATSUSHIMA Akio
研究分野: 近代フランス史 - 村田 勝幸 教授 MURATA Katsuyuki
研究分野: アメリカ史、アメリカ研究 - 山本 文彦 教授 YAMAMOTO Fumihiko
研究分野: ドイツ中世・近世史 - 砂田 徹 特任教授 SUNADA Toru
研究分野: 古代ローマ史 - 安酸 香織 講師 YASUKATA Kaori
研究分野: 近世ヨーロッパ史、アルザス地域史
卒業論文テーマ
- 紀元前ヒスパニアにおける「ローマ化」と先住民反乱―セルトリウス戦争を手がかりに―
- 19世紀におけるドイツ・ナショナリズムと音楽活動 ―ベルリン、ウィーンを中心に―
- ウィンドバンドの誕生と発展 ~フランス革命期を中心に~
- イーノック・パウエルの〈人種主義〉―「血の河演説」(1968年)の批判的考察―
- 近世神聖ローマ帝国における魔女裁判 ―糾問訴訟の展開に即して―
- ハリウッドにおける人種公正性
- 古代ローマの辺境要塞における兵士―ウィンドランダ木板書簡から―
- リドレス運動期以降の日系アメリカ人を中心としたアジア系の連帯
- 「女性の権利」のグローバルヒストリー―GHQの占領政策と日本国憲法―
- 第一次世界大戦前後のセネガルにおけるフランス植民地統治
考古学研究室
考古学は遺物や遺跡の研究によって、文字以前の歴史、文字に記録されなかった歴史を人類史として再構成します。
研究室・教員
- 高瀬 克範 教授 TAKASE Katsunori
研究分野: 考古学、植物考古学 - 小杉 康 特任教授 KOSUGI Yasushi
研究分野: 考古学、物質文化論、民俗誌考古学 - 國木田 大 准教授 KUNIKITA Dai
研究分野: 考古学、文化財科学
卒業論文テーマ
- 縄文の丸木舟
- 岩手県宮野貝塚出土石器の使用痕分析
- 九州地方における縄文時代のイチイガシ種実利用の研究
- 札幌市N434遺跡出土の炭化種子の研究
- 礼文華遺跡出土恵山3式土器の技術論的研究
- 縄文文化における貝刃について
研究室ウェブサイト
文化人類学研究室
この地球の上で人類は多様な文化を形作ってきました。文化人類学では文化多様性を研究者が現場に身をおきながら明らかにします。
研究室・教員
- 小田 博志 教授 ODA Hiroshi
研究分野: 人類学、平和研究、自然-人間関係、生命論、エスノグラフィー論 - コーカー・ケイトリン・クリスティーン 准教授 COKER Caitlin Christine
研究分野: 人類学、身体化論、パフォーマンス研究、情動論 - 山口 未花子 准教授 YAMAGUCHI Mikako
研究分野: 人類学、自然誌、動物論、狩猟研究、北米先住民研究 - 田中 佑実 助教 TANAKA Yumi
研究分野: 人類学、樹木と人、芸術、北欧先住民研究
卒業論文テーマ
- 北の宿り木―Bar&Cafe LANP における相互行為―
- 月経のエスノグラフィー ―人々はなぜためらうのか―
- 「のき」がひらくもうひとつの共同性 ―上田市の市民活動にみる相互扶助とアナーキズム―
- プライドパレードをつくる人のエスノグラフィー ―さっぽろレインボープライド実行委員会を事例に―
- 国策の下で「対話する」ということ ―高レベル放射性廃棄物の最終処分場建設に関わる地域の営みから―
- 現代短歌の人類学
研究室ウェブサイト
教員から
歴史の研究は史料から ― 自らの手で問題を解き明かす喜び
日本史学研究室 橋本 雄 教授

「歴史が好き」という学生が、しばしば我々の研究室に進学してきます。ただし、そこで彼ら彼女らの念頭にあるのは、ほぼ例外なく高校までの「歴史」。要するに、誰かが作ったストーリーをなぞるものに過ぎません。一方、我々が大学でやっている「歴史」は「歴史学」。高校までの「歴史」とは違って、新たな仮
説を創造する、熱い(!)研究分野です。もちろん、手前勝手なやり方では説得力がありません。長い伝統のなかで培われた学問独特の作法があります。そのなかでも一等難しいのが、史料(資料)の扱い方。いわゆる史料批判ですね。その作法を習得するのが、大学での歴史研究といっても過言ではありません。新た
な知見の獲得に成功したときの喜びを、一緒に味わってみませんか。