プロフィール
- 研究内容
中世後期および近世における神聖ローマ帝国の国制の分析
- 研究分野
- ドイツ中世・近世史
- キーワード
- ドイツ中世、近世史
- 文学研究院 所属部門/分野/研究室
- 人文学部門/歴史学分野/西洋史学研究室
- 文学院 担当専攻/講座/研究室
- 人文学専攻/歴史学講座/西洋史学研究室
- 文学部 担当コース/研究室
- 人文科学科/歴史学・人類学コース/西洋史学研究室
- 連絡先
研究室: 505
TEL: 011-706-4074
FAX: 011-706-4074
Email: yamamoto*let.hokudai.ac.jp
(*を半角@に変えて入力ください)研究生を希望される外国人留学生(日本在住者をふくむ)は、「研究生出願要項【外国人留学生】」に従って、定められた期間に応募してください。教員に直接メールを送信しても返信はありません。- 関連リンク
Lab.letters
印刷技術や郵便制度がもたらした
近世史の空間意識と時間意識
皇帝を頂点とする神聖ローマ帝国とそれを構成する各地の領邦国家。この重層的な政治構造から始まった私の研究も、今は「空間意識」「時間意識」という広がりを持った国制の分析へと発展しています。15世紀に印刷技術が生まれ、16世紀には各地を結ぶ郵便路線が敷かれ始めるとともに、地図が普及しました。それまでは自分が住まう領邦と等しい世界観を持っていた地方の人々が、地図によってもたらされた新たな空間意識や、郵便馬車の時刻表や定時法の時計が告げる時間意識の芽生えによって、どういうアイデンティティーを持つようになったのか。人々の内面の変化を明らかにしていきます。
客観的な視点で資料を再評価
歴史の流れを変える新解釈へ
歴史研究の端緒は史料集めから。現代は机の上で容易に情報収集ができる時代ですが、学生にはつねに、手にした情報が確かな典拠に基づいたものか否かを問いかけています。同じ史料でも読み方が違えば得られるものも大きく異なります。前述の郵便制度のように先行研究では見落とされてきた分野の史料を再評価し、従来の解釈を書き換える新たな歴史像が見えてきたときこそが歴史研究の大きな醍醐味。定説に引きずられることなく客観的に対象を調べ、考え、自説を適切に表現する。歴史を題材にどの分野でも求められる基本スキルを磨いてください。
(聞き手・構成 佐藤優子)
メッセージ
北海道大学の図書館および文学研究科には、国内有数のドイツ史の蔵書があることで有名です。特に、中世と近世の蔵書は、国内トップクラスです。西洋史の中でも特にドイツ史に関心がある人にとって、西洋史研究室は特に勉強する環境が整っているということができます。
また、ドイツ史に限らず、ヨーロッパ中世・近世史の蔵書も豊富です。文学部創設以来、中世史・近世史を専門にする教員が代々続いていることで、多くのさまざまな分野の蔵書を擁するようになりました。
ヨーロッパの多くの書籍や地図あるいは図像を実際に手に取りながら西洋史を勉強することができます。いろいろな書物を手に取りながら、ヨーロッパの歴史をさまざまな角度から研究することも楽しいと思います。
研究活動
主要業績
- 『神聖ローマ帝国 「弱体なる大国」の実像』山本文彦 著 中公新書 2024
教育活動
授業担当(文学部)
- 西洋史学概論
- 西洋史学演習
授業担当(文学院)
- 西洋史学特殊講義
- 西洋史学特別演習