人間の行動や 社会のしくみを解き明かす
人間の行動や社会のしくみを、収集したデータの分析に基づき、実証的視点から理解することを目的としています。
心理学、社会心理学、社会学、社会生態学、地理学などに関連する多彩な科目が用意されているほか、実験、調査、研究方法などは必修となっており、社会と心の実態に迫るための手法を身につけます。
コースの授業例
実験や調査、データ解析を通じて課題を解明。
文献読解やプレゼンでコミュニケーション力もUP。
担当研究室
心理学研究室
実験・調査によって収集したデータの分析に基づいて、人間の行動や、それを司る脳機能の仕組みを実証的視点から学びます。
研究室・教員
- 安達 真由美 教授 ADACHI Mayumi
研究分野: 音楽心理学(聴取、演奏、感情、発達) - 河原 純一郎 教授 KAWAHARA Jun-ichiro
研究分野: 認知行動科学(注意、記憶、魅力、ストレス、広告、産業応用) - 川端 康弘 教授 KAWABATA Yasuhiro
研究分野: 認知心理学(色覚、感性、知識、熟達) - 和田 博美 特任教授 WADA Hiromi
研究分野: 発達神経行動毒性学 - 小川 健二 准教授 OGAWA Kenji
研究分野: 認知神経科学(特に運動学習や社会認知) - 金子 沙永 准教授 KANEKO Sae
研究分野: 知覚心理学(とくに視覚、錯視) - 鶴見 周摩 助教 TSURUMI Shuma
研究分野: 認知・発達心理学(乳児の知覚・認知) - 森本 琢 助教 MORIMOTO Taku
研究分野: 認知心理学(クロスモダルな情報処理過程、記憶、心的イメージ)
卒業論文テーマ
- ヒト型自閉症モデルマウスの超音波コミュニケーション―母仔分離場面における新生仔マウスの発声―
- 視覚情報に与えるBGM効果の対称性:ニュートラルな映像と賛否両論のテキストメッセージの場合
- 単色の印象とジャケットに着色した時の印象の比較
- 競争的有利・不利と結びつく色彩の検討
- 経頭蓋直流電気刺激を用いた視覚的視点取得の神経基盤の検討
- 外眼角および口角の近傍に位置するほくろが顔の魅力に及ぼす影響
- パーソナルカラーと個人の色嗜好性との関連
- COVID-19影響下における黒色の衛生マスク着用者に対する潜在的態度と地域差
- 運動学習前後の安静時脳活動に対する経頭蓋直流電気刺激による制御
- 過敏性腸症候群に関連する単語への注意バイアス
研究室ウェブサイト
行動科学研究室
社会心理学・進化心理学・文化心理学・行動経済学・神経科学・比較認知科学などを通じて、人や動物の心と社会との関わりを学びます。
研究室・教員
- 大沼 進 教授 OHNUMA Susumu
研究分野: 環境社会心理学、リスクガバナンス - 髙橋 伸幸 教授 TAKAHASHI Nobuyuki
研究分野: 社会心理学、実験社会科学 - 竹澤 正哲 教授 TAKEZAWA Masanori
研究分野: 社会心理学、適応的意思決定、文化進化論 - 結城 雅樹 教授 YUKI Masaki
研究分野: 社会心理学、文化心理学、社会生態心理学 - 高橋 泰城 准教授 TAKAHASHI Taiki
研究分野: 行動科学、神経経済学 - 瀧本 彩加 准教授 TAKIMOTO Ayaka
研究分野: 比較認知科学 - 中島 晃 助教 NAKAJIMA Akira
研究分野: 応用統計学
卒業論文テーマ
- パンデミックでもマスクを着けない理由がある。―コロナ禍におけるマスク拒否傾向の日米差とその原因―
- 母ウマにおける離乳作業後のストレス反応・回復傾向についての検討
- 言語における階層構造の進化:文化伝達実験による検討
- ゴシップを聞いた第三者がゴシップをする人に対して抱く印象に関する検討
- 罰行使者に対する評価~Give some型とTake some型の比較~
- 場面特定的に出現する意図を含めたポイ捨て行動モデルの提案:大規模社会調査データ分析
- リーダーシップスタイルの日米差―成果主義と労働市場流動性による影響の検討―
- 信頼行動の示し方が第三者からの評価に及ぼす影響に関する研究~依存度選択型囚人のジレンマゲームを用いて~
- 生活環境の変化が新たな環境への順応に与える影響―低関係流動的な都道府県への引越しの影響の検討―
- 協力行動と機能的MRSで測定された神経伝達物質の関連についての探索的研究
- 参加型ワークショップにおけるファシリテーションの評価手法の開発―発話分析とコード化による多面的評価―
- 良い討議とは何か:討議の質評価指標の開発と多元的共通善に関する集団討議実験
研究室ウェブサイト
社会学研究室
社会の仕組みとその変化を、個人との関係から読み解いていくのが社会学で、その方法(聞き取りや大規模調査など)も学びます。
研究室・教員
- 櫻井 義秀 教授 SAKURAI Yoshihide
研究分野: 宗教・文化社会学、タイ地域研究、東アジア宗教研究、ウェルビーイング研究 - 平澤 和司 教授 HIRASAWA Kazushi
研究分野: 社会学(特に教育、家族、社会階層) - 伍 嘉誠 准教授 NG Ka Shing
研究分野: ナショナリズム研究、社会運動論、宗教・文化社会学、東アジア研究 - 樋口 麻里 准教授 HIGUCHI Mari
研究分野: 社会的排除論、福祉・医療社会学、家族社会学、国際比較、社会調査法 - 清水 香基 助教 SHIMIZU Koki
研究分野: 宗教社会学、主観的ウェルビーイング研究、価値意識の研究
卒業論文テーマ
- 高齢女性における象徴資本としての和服所有
- 日本における排外意識の規定要因
- 少子化対策としての家庭内育児支援ロボットの可能性と母親の認識・期待―子ども数と周囲からのサポートの違いに注目して―
- 発達障害かつ不登校児童と支援の壁~親子と社会の関係性に着目して~
- 大学の専攻分野選択メカニズムのジェンダー差―母親の期待に着目して―
- 日本における「生理の貧困」の実態と支援の意義、課題
- 運動部における女性同士のつながり―GTAを用いた分析から女性のホモソーシャリティを探る―
- What Kinds of Couples Allocate Housework Equally?
地域科学研究室
地域社会学・人文地理学・社会生態学の三分野をベースに、フィールドワークを中心として、地域の多様な問題への学問的アプローチについて学びます。
研究室・教員
- 池田 透 教授 IKEDA Tohru
研究分野: 保全生態学、侵入生態学(外来種管理)、野生動物管理学、ニュージーランド地域研究、社会生態学 - 笹岡 正俊 教授 SASAOKA Masatoshi
研究分野: 環境社会学、ポリティカル・エコロジー論、インドネシア地域研究 - 橋本 雄一 教授 HASHIMOTO Yuichi
研究分野: 都市地理学、地理情報科学(GIS) - 宮内 泰介 教授 MIYAUCHI Taisuke
研究分野: 環境社会学、地域社会学、開発社会学 - 髙橋 昂輝 准教授 TAKAHASHI Koki
研究分野: 社会地理学、北米地域研究 - 林 琢也 准教授 HAYASHI Takuya
研究分野: 農村地理学、経済地理学、観光学、地域づくり論 - 立澤 史郎 助教 TATSUZAWA Shirow
研究分野: 保全生態学、環境教育論、シベリア地域研究
卒業論文テーマ
- 広尾昆布における生産・流通・取引構造の現状と課題 ― 漁協と漁師の「すれ違い」に着目して ―
- 繁殖期におけるハシブトガラスの威嚇・攻撃行動の要因と認知・識別能力
- バルイベントの伝播と地域間交流 -他地域との結びつきに対する主催者の想いとその背景に着目して-
- LGBTQ当事者でもあり支援者でもある女性のライフストーリー-支援を絶やさず続けていく ことの意義と手立て-
- コミュニティ放送局が地域の内外で果たす役割 ―2 つの臨時災害放送局が設置された北海道胆振東部地震を事例に―
- 災害時のペット同行避難に関する自治体の現状と課題
- ジオパークでの保全活動における専門家と地域住民の協働のあり方―北海道様似町・アポイ岳の事例から
- アライグマ管理における生息指標の継続的算出に向けた社会的課題 -北海道長沼町を事例に-
- 学生のサークル活動における「関係人口」の創出と継続要因 -歌志内市とYOSAKOIソーランサークル北海道大学”縁”の交流を手がかりに
- 被災地において生涯学習施設が果たす役割―南三陸町生涯学習センターの事例から
- 札幌市における分譲マンションの立地分析
- 観光分野における相利共生の成立とコーディネーターの条件 ―南紀エリアスポーツ合宿誘致推進協議会の取り組みを事例に―
教員から
人と社会の相互関係を学ぶなら、日本ではダントツの教育研究環境
行動科学研究室 大沼 進 教授
人と社会の相互関係を理解することは、人文・社会科学の究極の目標の一つといえます。人間科学コースでは、社会心理学、心理学、社会学、地理学、社会生態学、地域科学、認知科学、行動科学など、人と社会の関係に関する実証研究の最先端を学べます。このコースを担う研究室は、ここ10年余で文科省が推進する多くの主要な大学院教育改革プログラム(21世紀COE、グローバルCOE、卓越した大学院教育拠点形成など)の拠点として選定され、成功例として高い評価を得てきています。ここにくれば、学部生のうちから、最強のスタッフ陣とともに、単に教科書を学ぶだけでなく、教科書を書き換えるほどの研究活動に加わることができます。