長谷川 貴彦

プロフィール

長谷川 貴彦 教授 / HASEGAWA Takahiko
研究内容

福祉国家の歴史的形成、グローバル・ヒストリーのなかの産業革命、社会史・文化史の方法論的考察

研究分野
近現代イギリス史、歴史理論
キーワード
福祉国家、産業革命、都市社会史、政治文化論、歴史学方法論
文学研究院 所属部門/分野/研究室
人文学部門/歴史学分野/西洋史学研究室
文学院 担当専攻/講座/研究室
人文学専攻/歴史学講座/西洋史学研究室
文学部 担当コース/研究室
人文科学科/歴史学・人類学コース/西洋史学研究室
連絡先

研究室: 508
Email: hasegawa*let.hokudai.ac.jp 
(*を半角@に変えて入力ください)

研究生を希望される外国人留学生(日本在住者をふくむ)は、「研究生出願要項【外国人留学生】」に従って、定められた期間に応募してください。教員に直接メールを送信しても返信はありません。
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Lab.letters

Lab.letters 研究室からのメッセージ
西洋史学研究室長谷川 貴彦 教授

時間と空間のクロスオーバーで
新たな歴史の姿を浮き彫りにする

歴史を学ぶおもしろさとは、時間と空間の二つの軸をもって物事をとらえていくところにあります。一つ一つの点を集積し線につなげて分析することで、新しい歴史の姿が見えてきます。

私の専門は18世紀から19世紀にかけての近代イギリス史です。当時のイギリスは、いわば世界における近代化のトップランナー。産業革命以降、民間から自発的な市民結社が誕生するなど、社会の構造が大きく変化していきました。このような時代の変遷を政治や経済だけでなく文化という側面からとらえ直すのが、新しい「文化史」の方法です。文化史をめぐる研究は始まったばかり。みなさんの手で新境地を開拓することも夢ではない、現在進行形の学問なのです。

テムズ河の対岸からみた国会議事堂(ロンドン)
中世の面影が残るヨークの町並み(シャンブルズ)

知識の集積にとどまらない
深い分析力がアピールポイントに

間口の広い歴史学の中から学生たちが選ぶ研究テーマはさまざまです。19世紀アメリカにおける”男性”のジェンダー史を追う学生もいれば、ポーランド史に取り組む学生もいます。本研究室では、研究対象となる国や時代は違っても互いに論じ合える場を積極的に提供しています。

歴史学での学びは単に教養が深まるだけではありません。物事を客観的に見つめ、秩序立てて分類化し、分析する力を伸ばしてくれます。これはどの職場でも歓迎される力であり、みなさんの大きなアピールポイントとなります。こうした能力をジャーナリズムやマスコミの現場で発揮し、活躍してくれる卒業生が出ることも期待しています。

(聞き手・構成 佐藤優子)

メッセージ

歴史学という学問は、壮大なる知の体系です。それを学ぶには、深い洞察力が要求されます。そこで、学部学生の頃は、狭く歴史関係の書物だけではなく、広く人文社会科学一般の読書を勧めたいと思います。とくに西洋史学の場合、語学の力も欠かせません。そして、何よりも対象を追求する情熱が必要です。好きこそものの上手なれということでしょうか。

私の場合、学部の講義や演習では、学生諸君が広く歴史学を学ぶ上で必要とされる基礎的な概念を習得できるよう心がけています。また大学院の演習では、現代歴史学の問題状況から論点を抽出し、近世から現代へといたるヨーロッパ史ないしはアメリカ史に応用できる方法論や理論を検討することにしています。

学問を究めるというのは、決して易しい道ではありませんが、さいわい私たちの研究室は、多くの学生や院生に囲まれながら、明るく風通しの良い雰囲気のなかで、学生生活を送ることができます。これを読まれた多くの方が、研究室の扉を叩いて下さることを祈っています。

研究活動

略歴

東京大学大学院人文社会研究科博士課程修了、博士(文学)

主要業績

所属学会

  • 歴史学研究会
  • 史学会
  • 北大史学会
  • 社会経済史学会
  • 政治経済学・経済史学会
  • 国際文化史学会(ISCH)
  • アメリカ歴史学会(AHA)
  • 国際歴史理論ネットワーク(INTH)

教育活動

授業担当(文学部)

  • 西洋史学概論
  • 西洋史学
  • 西洋史学演習

授業担当(文学院)

  • 西洋史学特殊講義
  • 西洋史学特別演習

授業担当(全学教育)

  • 歴史の視座
  • 英語演習

おすすめの本

  • 『歴史とは何か』カー(岩波新書)
    50年近く前の書物であるが、依然として歴史学の本質について深く鋭利な考察が輝きを放っている。学部学生時代に是非読んでおきたい書物だ。