プロフィール
- 研究内容
近世蝦夷地をフィールドとした、アイヌ社会・和人社会により構成される在地社会史の研究
- 研究分野
- 日本近世史、北海道地域史
- キーワード
- 江戸時代、蝦夷地、アイヌ、和人、宗教
- 文学研究院 所属部門/分野/研究室
- 人文学部門/歴史学分野/日本史学研究室
- 文学院 担当専攻/講座/研究室
- 人文学専攻/歴史学講座/日本史学研究室
- 文学部 担当コース/研究室
- 人文科学科/歴史学・人類学コース/日本史学研究室
- 連絡先
TEL: 011-706-2310
FAX: 011-706-2310
Email: ajtnmt*let.hokudai.ac.jp
(*を半角@に変えて入力ください)研究生を希望される外国人留学生(日本在住者をふくむ)は、「研究生出願要項【外国人留学生】」に従って、定められた期間に応募してください。教員に直接メールを送信しても返信はありません。- 関連リンク
Lab.letters
すべての情報は古文書の中に
「鎖国」時代の知られざる北海道史
「鎖国」時代の日本にあって、当時「蝦夷地(えぞち)」と呼ばれていた北海道ではアイヌ文化と和風文化とが共存する一風変わった社会が成立していました。道南・道央部を差配した場所請負人たちはアイヌの人々の労働力に期待する一方で本州からの移住組にも配慮し、その結果、年中行事の中に双方の祭礼を組み込むことで複雑にして豊かな共同体を作り上げていったという記録が残っています。
今、私たちは多彩な文化や価値観が交錯する現代社会を生きています。近世の蝦夷地が異文化とどう折り合いをつけていたのかを知ることは、現代社会が直面する問題解決の糸口になる可能性を秘めています。そしてすべての情報は「古文書(こもんじょ)」の中に。古文書こそ、先人達の営みや知恵、思いが詰まった情報の宝庫なのです。
読み込み、構築し、文字にする
歴史研究で鍛えられる知の総合力
歴史研究において大切なことは「なんのためにこの研究をするのか」、疑問や課題を常に自分自身に問いかける姿勢です。古文書を読み解くための基礎知識は学部での授業や自主ゼミを通じて身につけることができます。基本的な読解力を土台に史・資料を読み込み、信頼できる情報を収集し、論理的に自説を構築して論文に仕上げていく。こうした一連の学びが、社会に出た後々にもさまざまな場面で応用可能な力として活きてきます。日本史学研究室での日々がみなさんの成長にさらなる磨きをかけていくことを楽しみにしています。
(聞き手・構成 佐藤優子)
メッセージ
わたしたちに一番身近な伝統社会である江戸時代の社会の歴史や文化を、一次史料(古文書)をひも解くことにより、学びます。また、北海道の歴史や文化を、これまた一次史料(古文書)をひも解くことにより、学びます。一緒に厳しく楽しい研究室を創っていくゼミナリステンを求めています。
研究活動
略歴
1970年札幌市生まれ。北海道旭川西高等学校卒、学習院大学文学部史学科卒、同大学大学院人文科学研究科(史学専攻)中退、同大学文学部助手、北海道教育大学助教授等を経て現職。北海道大学アイヌ・先住民研究センター兼務教員、北海道大学附属図書館調査研究室員(北方資料担当)、文学研究院北方研究教育センター研究員を兼ねる。
主要業績
- 『近世蝦夷地在地社会の研究』2020年(山川出版社)
- 『近藤重蔵と近藤富蔵:寛政改革の光と影〈日本史リブレット人058〉』(山川出版社)
- 「近世蝦夷地在地社会と幕府の対外政策」(『歴史学研究』833号)
- 『新旭川市史』第2巻通史2~第4巻通史4(共編著、旭川市)
所属学会
- 北海道・東北史研究会
- 北海道史研究協議会
- 地方史研究協議会
- 歴史学研究会
- 北大史学会
- 学習院大学史学会
教育活動
授業担当(文学部)
- 日本史学
- 日本史学演習
授業担当(文学院)
- 日本史学特殊講義
- 日本中世近世史特別演習
授業担当(全学教育)
- 歴史の視座
おすすめの本
- 『皇帝ハイレ・セラシエ : エチオピア帝国最後の日々』R.カプシチンスキー著; 山田一広訳(ちくま文庫)
錯綜する聞き書きを巧みに配列することにより、時代や社会像を浮かび上がらせていく手法は見事です。 - 北海道大学附属図書館Webサイトの「不朽の名著」のコーナー
谷本晃久 先生 ご推薦の図書