プロフィール
- 研究内容
都市の社会経済活動に関する時空間構造をGIS援用して解明する研究を行っています。特に、積雪寒冷地における生活環境の季節差に注目して分析を進めています。
- 研究分野
- 都市地理学、地理情報科学(GIS)
- キーワード
- 地理学、地理空間情報、GIS、都市構造、生活環境
- 文学研究院 所属部門/分野/研究室
- 人間科学部門/地域科学分野/地域科学研究室
- 文学院 担当専攻/講座/研究室
- 人間科学専攻/地域科学講座/地域科学研究室
- 文学部 担当コース/研究室
- 人文科学科/人間科学コース/地域科学研究室
- 連絡先
研究室: 208
Email: you*let.hokudai.ac.jp
(*を半角@に変えて入力ください)研究生を希望される外国人留学生(日本在住者をふくむ)は、「研究生出願要項【外国人留学生】」に従って、定められた期間に応募してください。教員に直接メールを送信しても返信はありません。- 関連リンク
Lab.letters
地理空間情報から暮らしを知る
大都市圏の時空間構造を明らかに
地理学と聞くと苦手意識を持つ方もいるかもしれませんが、その実体は私たちが住まう地域や暮らしを見つめる身近な学問であるということに気づいているでしょうか。例えば東京を考えると、あれだけ人口が密集しているメガシティがどうやって形成されていったのか、そんな素朴な疑問から私の大都市圏研究が始まりました。大都市圏の時空間構造を明らかにするプロジェクトとして、工学研究院,理学研究院,農学研究院などとの共同研究も行っています。工学研究院との共同研究では,札幌市を対象にGIS(地理情報システム)と衛星測位を用いた道路交通管理システムの開発に取り組みました。
これまで指導した学生の中には、冬期における札幌市内の避難所に対する収容人数の不足を指摘した研究が学会で高く評価された先例もあります。地場に密着した取り組みがいのあるフィールドが北の大地に広がっています。
産学官連携の中心拠点
社会還元のやりがいを励みに
当研究室は、GIS(地理情報システム)に関する産学官連携の中心拠点としても活動しています。社会が求める声に応え、自分たちの研究成果を地域社会に還元していけるやりがいが、次の研究の励みにもなっています。また、実験を通じて情報を収集・分析し結果を導き出す知のトレーニングは、どの職場に立った時でも役立つ要素です。文系、理系の枠組みに縛られることなく、地理、暮らし、社会の仕組みなどに関心がある方はぜひ当研究室の扉を叩いてみてください。
(聞き手・構成 佐藤優子)
メッセージ
私たちとGISと地理学の最先端を学んでみませんか。
GISとは、コンピュータを使って地図データの作成・加工・検索・分析などを行うシステムで、現在、多くの大学や企業で使われています。また省庁や地方自治体においても、紙地図から電子地図への切り替えが進み、GISを活用する機会が増えています。さらに2008年に決定された国家計画(地理空間情報活用推進基本計画)において、その整備が国、地方自治体、民間で進められることになったため、今後、GISは社会全体において一層の活用が期待されています。その際に求められるのが、GISを高度に活用でき、より良い社会を築くことのできる人材です。
本研究室は、日本で最も早くGISを導入した拠点の1つであり、現在まで、学内外と連携しつつGISを用いた地理学の研究教育を進めてきました。ここで学ぶ大学院生および大学生は、在学中に、地理学の知識、フィールドワークの方法などに加えて、GISの高度な技術を学び、修了・卒業後、省庁、地方自治体、高等学校、大学、企業など多方面で、社会に貢献できる人材として活躍しています。このような研究室で、私たちとともに、GISや地理学を学んでみませんか。
研究活動
略歴
立命館大学文学部卒業、筑波大学大学院博士課程地球科学研究科単位取得退学 、北海道大学文学部助手、同大学文学部助教授、同大学文学部准教授を経て現在は大学院文学研究科教授。博士(理学)。
主要業績
- 『「地理総合」とGIS教育: 基礎・実践・評価』橋本雄一編 (古今書院)、2023年
- 『六訂版 GISと地理空間情報—ArcGIS Pro3.0の活用』橋本雄一編(古今書院)、2022年。
- 『地理空間情報を活かす授業のためのGIS教材(改訂版)』地理情報システム学会教育委員会(編)、分担執筆(古今書院)、2021年。
- 『五訂版 GISと地理空間情報—ArcGIS10.7とArcGIS Pro2.3の活用』橋本雄一編(古今書院)、2019年。
- 『地理空間情報を活かす授業のためのGIS教材』地理情報システム学会教育委員会(編)、分担執筆(古今書院)、2017年。
- 『二訂版 QGISの基本と防災活用』橋本雄一編(古今書院)、2017年。
- 『四訂版 GISと地理空間情報ーArcGIS10.3.1とダウンロードデータの活用』橋本雄一編(古今書院)、2016年。
- 『QGISの基本と防災活用』橋本雄一編(古今書院)、2015年。
- 『東南アジアの経済発展と世界金融危機』橋本雄一著(古今書院)、2014年。
- 『三訂版 GISと地理空間情報ーArcGIS10.2とダウンロードデータの活用』橋本雄一編(古今書院)、2014年。
- 『増補版 GISと地理空間情報ーArcGIS10とダウンロードデータの活用』橋本雄一編(古今書院)、2012年。
- 『GISと地理空間情報ーArcGIS10とダウンロードデータの活用』橋本雄一編(古今書院)、2011年。
- 『地理空間情報の基本と活用』橋本雄一編(古今書院)、2009年。
- 『マレーシアの経済発展とアジア通貨危機』橋本雄一著(古今書院)、2005年。
- 『東京大都市圏の地域システム』橋本雄一著(原書房)、2001年。
- 「札幌市における建物用途の時空間構造と居住空間の都心再集中」橋本雄一、地学雑誌、117号(2)、491-505ページ、2008年。
- 「ブール代数分析による農業集落データの質的比較」橋本雄一、GIS-理論と応用、10(2)、35-47ページ、2002年。
所属学会
- 日本地理学会
- 地理情報システム学会
- 経済地理学会
- 人文地理学会
- 北海道地理学会
教育活動
授業担当(文学部)
- 外国地誌
- 地域科学演習
- 地域科学概論
- 野外調査法実習
- 地域科学特殊演習
- 地域科学研究法
授業担当(文学院)
- 地域科学特殊講義
- 人文地理学特別演習
- 地理学特別演習
授業担当(全学教育)
- 社会の認識
おすすめの本
- 『都市社会地理学』ポール・ノックス、スティーブン・ピンチ著(古今書院)
現代都市の空間パターンやプロセスに関する社会的解釈を行い、ジェンダーやハンディキャップなどと関係させた今日の都市地理学における主要テーマを紹介している良い教科書です。 - 北海道大学附属図書館Webサイト「本は脳を育てる」(北大教員による新入生への推薦図書)のコーナー
橋本 雄一 先生 ご推薦の図書