平澤 和司

プロフィール

平澤 和司 教授 / HIRASAWA Kazushi
研究内容
  1. 教育から職業への移行に関する研究(とくに大卒者の就職・キャリアについて)
  2. 出身階層が教育達成・職業達成に及ぼす影響に関する研究(とくにきょうだい数・出生順位・性別が大学進学に与える効果について)
研究分野
社会学(特に教育、家族、社会階層)
キーワード
学歴社会、社会階層・階級、就職、きょうだい数、社会調査
文学研究院 所属部門/分野/研究室
人間科学部門/社会学分野/社会学研究室
文学院 担当専攻/講座/研究室
人間科学専攻/社会学講座/社会学研究室
文学部 担当コース/研究室
人文科学科/人間科学コース/社会学研究室
連絡先

私を指導教員として研究生を希望される外国人留学生(日本在住者をふくむ)は、「研究生出願要項【外国人留学生】」(とくに「3.事前照会」)に従って、定められた期間に応募してください。私に直接メールを送信されても返信しません。

 Email: hirasawa*cme.hokudai.ac.jp
(*を半角@に変えて入力ください)

研究生を希望される外国人留学生(日本在住者をふくむ)は、「研究生出願要項【外国人留学生】」に従って、定められた期間に応募してください。教員に直接メールを送信しても返信はありません。
関連リンク

Lab.letters

Lab.letters 研究室からのメッセージ
社会学研究室平澤 和司 教授

日本は変わったか変わらないのか
世論ごと調査対象になる社会学

商人の子どもは商人、と決められていた江戸時代は、「出身階層」が本人の「到達階層」に強く影響した社会でもありました。一方、現代社会では会社員の親を持つ子どもの選択肢は多彩に広がっています。「学歴」が優位に働く学歴社会である事も否定することはできません。ところが、家計の豊かさが子どもの学歴にも影響を及ぼしているため、「出身階層」「学歴」「到達階層」が相互に関係性を持っていることが長年の調査データから分かっています。バブル崩壊や少子化、サブプライム問題など時代の波をくぐりながら、日本の社会はどう変化しているのか、あるいは変わっていないのか。ワンショットではない、長期的な視野で社会を見通すところに社会学の面白さが凝縮されています。

学歴社会論と階層・階級社会論
1995年「社会階層と社会移動に関する全国調査」(SSM)B票問問36、問37

正確なデータを収集・分析
注目資格「社会調査士」にも

社会調査をする学生には正確なデータを収集する技術が求められます。主な調査方法はアンケートとインタビューの2つ。前者は先達による優れたアンケート結果がウェブ上で公開される時代になりましたので、自分の目標に沿って再分析し、後者のインタビューでさらに詳細を補足していく。場面に応じた”合わせ技”が有効です。2年生以降「社会調査士」の関連科目を通して基本的な調査・分析方法を学び、問題点を見出す能力を身につけます。調査会社以外の就職でも十分に役立つ将来性を持った新しい資格なので、ぜひ注目してください。

(聞き手・構成 佐藤優子)

メッセージ

近年「格差社会」ということばをよく耳にしますが、そもそも「格差」とはなんでしょうか。またなぜ「格差」が生じるのでしょうか。あるいは「昔の日本は平等だった」が「いまは格差社会だ」というのは本当でしょうか。こうした問いに対して、(1)既存研究をヒントに仮説を立て、(2)社会調査によって得られたデータに基づき、(3)おもに計量的な方法によって仮説を検証する、というスタイルで私は研究しています。社会現象は複雑だからこそ、あえて単純化して、見通しをよくすることが肝要だと思います。

「格差社会」に限らず社会について研究するには、a.いろいろな社会現象に自分なりの視角から興味をもち、b.それを分析する方法論を体得し、c.結果を他者に興味を持ってもらえるように表現することが重要です。こうした経験は、良質な情報を収集して、分析して、意志決定(価値判断)を下す、という企業活動の本質と通底しています。社会現象ではよくわかっていないことが多数あるので、疑り深い人、議論好きな人、数字の好きな人、などなどいっしょに勉強する人を募っています。

取得可能な資格としては、学部卒業段階で社会調査士、修士修了段階で専門社会調査士があります。くわしくはhttp://jasr.or.jp/を参照してください。

研究活動

略歴

北海道大学文学部を卒業後、同大大学院を経て、2003年北海道大学大学院文学 研究科助教授に着任。同研究科准教授を経て、現職。

主要業績

  • 「格差社会」とくに家庭環境、学歴、職業の関連について2005年SSM(社会階層と社会移動に関する全国)調査データを用いた論文: 平沢和司(2011)「大学の学校歴を加味した教育・職業達成分析」,石田浩・近藤博之・中尾啓子編『現代の階層社会2 階層と移動の構造』東京大学出版会,155-170頁.
  • 「格差社会」に関して非正規雇用・貧困・社会階層などの視点から考えるテキスト: 平沢和司(2014)『格差の社会学入門−学歴と階層から考える』北海道大学出版会.
  • 大学生の就職活動とその結果に関する論文: 平沢和司(2010)「大卒就職機会に関する諸仮説の検討」,苅谷剛彦・本田由紀編『大卒就職の社会学-データからみる変化』東京大学出版会,61-85頁.
  • きょうだい数と出生順位が教育達成に与える影響に関する論文: 荒牧草平・平沢和司(2016)「教育達成に対する家族構造の効果−「世代間伝達」と「世代内配分」に着目して」,稲葉昭英・保田時男・田渕六郎・田中重人編『日本の家族 1999-2009: 全国家族調査[NFRJ]による計量社会学』93-112頁,東京大学出版会.
  • 社会調査法に関するテキスト: 轟亮・杉野勇編(2017)『入門・社会調査法第3版』法律文化社.第4章「社会調査のデザイン」と第14章「社会調査の意義と今日的課題」を分担執筆.

所属学会

  • 日本社会学会
  • 日本教育社会学会
  • 日本家族社会学会
  • など

教育活動

授業担当(文学部)

  • 社会システム科学概論
  • 社会構造論
  • 社会学演習
  • 社会調査法実習
  • 社会学特殊演習

授業担当(文学院)

  • 複合環境文化論
  • 社会調査法特別演習
  • 社会学理論特別演習
  • 社会構造論特別演習

授業担当(全学教育)

  • 社会の認識

おすすめの本

  • 作田啓一(1981)『個人主義の運命』岩波新書。