若手研究者支援セミナー「学振特別研究員(DC・PD)申請書の書き方相談会」開催されました

2月13日(木)に、文学研究院・研究推進委員会主催の若手研究者支援セミナー「学術振興会特別研究員(DC・PD)申請書の書き方相談会」が開催されました。この相談会は、5月の申請に向けた実践的な申請書の書き方をテーマとして2016年度から始まった試みです。今年度も、第1部での教員による話題提供の後、第2部として申請書の書き方について参加者が相談員に直接質問する相談会が行われました。

金沢英之先生(表現文化論講座)による話題提供

第1部では金沢英之先生(表現文化論講座)から、話題提供がありました。
金沢先生はまず、理学で修士号を取得した後、現在の専門に進み修士号・博士号を取得されるという一風変わった経歴を学生時代の写真とともに紹介しました。そこで研究テーマを途中で大きく変更することが可能であることや、専攻やタイミングによっては全く異なる分野に進んでもそれまでの研究業績がキャリアに活かされることを説明しました。

次に、現在の専門を題材にどういった研究か、何を目的とした研究なのか、について話すことで、どのように工夫すれば審査員に申請者の研究意義を理解してもらえるか、どういったアプローチがあるのかを解説しました。特に、なかなか一般的な画像資料がない分野であっても視覚的にも分かりやすい図を作成することを具体例を用いて説明しました。

申請者は学振特別研究員へ申請した際に、審査員について面接セットを選択することで大まかな分野を指定することができても、評価する審査委員が研究内容についてよく分かっているとは限らないこと、審査員がまったく異なる専門だった場合でも研究内容をうまく伝えることが重要であることを話しました。さらに日本学術振興会のウエブサイトに掲載されている過去に採用された研究および審査者の傾向を調べることが大切であることを話しました。

第2部は、話題提供をしていただいた金沢先生のほか歴史学講座、哲学宗教学講座、地域科学講座および行動科学講座といったいろいろな専攻に所属する審査員経験や申請書の指導経験が豊富な先生方と現役の学振特別研究員が、参加者たちの質問や相談に個別に対応する相談会となりました。

今回の相談会には、修士課程・博士後期課程の大学院生のほかポスドクの方12名が参加しました。今年度の参加者もゆっくりと時間をとって相談員からアドバイスを受ける様子が見られました。

相談会の様子

また、現役・元学振特別研究員DC・PD・RPDおよび外国人特別研究員の方々のご協力により、採択された申請書を自由に閲覧できる閲覧コーナーを相談会会場に設置し、今年も参加者は熱心に閲覧していました。

閲覧コーナーでこれまでに採択された申請書を閲覧する参加者

申請書の閲覧に関し、ご協力くださいました方々に、この場をお借りして改めてお礼申し上げます。

4月22日(水)には、例年通り「申請書の書き方セミナー」を開催する予定です。詳細は、決まり次第、WEBサイトでご案内いたします。多数のご参加をお待ちしております。

今回セミナーに参加できなかった方で、採択された申請書をご覧になりたい方は、研究推進室(文学研究院・研究棟203室)にて閲覧可能です(文学研究院の若手研究者に限ります)。メールで閲覧希望日時を研究推進室までご連絡ください。