留学先: ザグレブ大学(クロアチア共和国)
思想文化学専攻 修士2年生
丸山 沙那子(まるやま さなこ)さん
姉が大学院で長期留学をしていたこともあり、大学入学前から大学院に進学し、留学をすることを目標としていましたが、最初はイタリアやスペインなどの国を想像しており、クロアチアに行くなんて想像もしていませんでした。しかし指導教員にすすめていただき、それまで触れてこなかった世界に行こうと決意し、クロアチア留学を決めました。
クロアチア情報はほぼゼロの状態だったため、ビザ等の渡航前の準備はもちろん、現地に着いてからも困惑する事は多々ありました。
住まいに関しては、家探しWEBサイトから決めましたが様々な要因が重なり、一ヶ月で引越しをすることになりました。現在は現地の先生にご紹介頂いた物件に住んでおり、来期からは寮に入居することが決まっているので、新しい生活に今からワクワクしています。
現地での授業は、英文科の授業以外基本的にクロアチア語で行われるため、私含め留学生は教授と個別で課題などをこなす個別授業が主になります。人文学部にはCroaticumという、一般の方も参加できる語学学校のような組織があり、そこでの授業は英語で行われるため、Croaticumからの単位取得も可能です。基本的に学部間協定は他学部で勉強することは不可能ですが、神学部の教授とコンタクトを取り個別面談のような形で学ばせていただいています。クロアチアは、勉強のシステムや専門性も日本とはだいぶ異なります。特に私の専門である宗教を学ぶということに対する考え方は全く違い、今でも困惑することは多いのですが、教授に相談に乗っていただいたりして、学びを得ようと奮闘しています。
人文学部には日本語学科があり、月に一回日本語談話室というイベントも行われます。ザグレブには私設の語学学校もあり、日本留学を目指している学生たちと交流する機会は多くあります。私は学部時代に日本語教員養成課程を修了していたこともあり、授業に参加したり、友人たちに日本語や日本文化の説明をしたりするのは大変興味深く、改めて自国のことを考えるきっかけにもなりました。
クロアチアは良い意味でも悪い意味でも、外国人慣れしていない国です。現代で、特にヨーロッパにおいてそうした環境は本当に珍しく、長く苦しい時代を経たクロアチアだからこそ、今しかできないような経験がたくさんできます。学校側も日本人を扱い慣れていない状態ですが、自分で動けば入り口はたくさん見つけられます。クロアチアの人々は特に外国人に親切というわけでもなく、ここでは在住外国人同士がお互い助け合って生活しています。 しかし困ったときに助けを求めると、周りの人々特に学生は全力で手助けをしてくれます。これから留学を考えている方は、ここクロアチアでいろんな意味で古き良きヨーロッパの田舎を感じることができるでしょう。