それぞれの当たり前とは何か?
専門である人類学を通して学んだことを体験すべくアメリカ

留学先 オクラホマ大学(アメリカ合衆国)大学間交流協定校
留学期間 2019年8月〜2020年4月
留学年次 学部4年
酒井 舞香(さかい まいか)さん
アジア・アラブ文化論コース*
(*アジア・アラブ文化論コースは2018年度以前入学生向けの旧コースです。)

 

私は大学4年生の時、2019年8月から約 9 ヶ月間、アメリカのオクラホマ大学に留学しました。私は、北大文学部の文化人類学研究室に所属しています。人類学という学問を学ぶなかで、個人が持つ「当たり前」を問い直し、異文化理解やあらゆる多様性を尊重することの大切さを感じました。そして、一度海外に出て、自分と異なる文化や慣習を持つ人々と共に過ごすことで、人類学を通して学んだことを、身を以て体験したいと思いました。加えて、英語力を向上させ、世界中の人々とのコミュニケーションツールとして操れるようになりたいという考えもありました。そのための留学先として、アメリカは世界中から多様な人々が集まるため、最適であると感じました。

私の留学したオクラホマ大学は、アメリカ中西部にあるオクラホマ州のノーマンという町にキャンパスがあります。私は、人類学全般とアメリカ先住民に関する授業、そして舞踊についての授業を受けました。

留学当初は、先生や生徒たちが何を話しているのかを聞き取るのに精一杯で、授業についていけるか心配でした。しかし、近くの席にいる現地の学生に話しかけたり、オフィスアワーを活用して先生たちに質問しに行ったりして、積極的に周囲に助けを求めることで少しずつ不安感は薄れていきました。

オクラホマシティで見たネイティブアメリカンの彫刻前で、ルームメイトたちと
先住民の日を祝う大学のイベント中に行われた先住民の方による伝統的な舞踊

授業によってはディスカッションやプレゼンテーション等のグループワークがあるため、そこでも現地の学生と友達になることができました。自分の専攻である人類学の授業では、「人種」というテーマについて多く話し合いました。多様な人々が集まった教室内で、人種を取り巻く問題について学生たちと共に話し合ったことは、とても貴重な経験になりました。

授業の無い時間は、現地の学生やルームメイトたちと一緒にご飯を食べたり、出かけたりして気分転換をしながらも、常に英語を話す状況に身を置くようにしました。コロナウイルスの流行により帰国は早まりましたが、異文化や多様性を身をもって実感したかけがえのない時間となりました。

サンクスギビング休暇中、アメリカ人の友だちの実家で
大学のアメフトのスタジアムで、試合直前におけるマーチングバンドのパフォーマンス