3回北大人文学カフェ「渡る使節はニセばかり」開催されました

9月22日(水)、紀伊國屋書店札幌本店1階インナーガーデンにて、第3回人文学カフェが開催されました。今回は、「渡る使節はニセばかり − 知られざる史実 中世遣朝鮮使は偽者だった!−」と題して、話し手の橋本雄さん(文学研究科、日本史学講座)が、朝鮮への使節団をめぐる歴史ミステリーについて、また歴史研究について語り、会場の皆さんと対話を通して交流の場をもちました。

当日は平日にもかかわらず、100名をこえる多くの方にご来場いただきました。

大勢の歴史ファンにお越しいただきました

第1部は、「室町時代、遣朝鮮使の偽使問題とは何か?」と題した、橋本さんによる解説のコーナーでした。遣朝鮮使節とは何か、どのような目的で通交していたのか、偽の印鑑類や偽の使節の内容や意味、幕府や朝鮮王朝の対応などについて、スライドを用いて解説がおこなわれました。

偽使について史料をもとに解説する橋本さん

第2部は、会場の皆さんから寄せられた質問に対して、橋本さんが回答していく対話コーナーでした。会場からの質問は、あらかじめ配付された質問カードに書いていただきました。これをテーマごとにご紹介し、橋本さんが回答していきました。質問の分類や順序決めには、日本史学講座の大学院生が大活躍しました。

質問カードの質問を読み上げるファシリテーター
「第1部の解説を補うような、いい質問をありがとうございます。」終始にこやかに、丁寧に回答する橋本さん

最後に、偽使研究の意義や、北海道で歴史を学び研究する意義について、ファシリテーターと対話を行い、カフェのまとめとしました。

会場の皆さんからは、「非常にわかりやすく満足しました。」「歴史はそれほど詳しくないけれど、楽しめました。」との感想をいただきました。話し手の橋本さんも「会場の皆さんからたくさん質問をいただいて、とても楽しい時間を過ごせました。またこれから研究をすすめていく上で刺激になりました。」という感想を述べられました。