第15回 北大人文学カフェ

ぶらり、幕末維新のサツエキ周辺
サクシュコトニ川流域を歩こう

若い人たちのあいだでは、札幌駅界隈を称して「サツエキ」と言うようです。わたくしは札幌駅北口にあるK小学校の30数年まえのOBなのですが、当時サツエキと呼んだ記憶はありませんから、ここ最近の言い方なのでしょう。小学生の頃、サツエキ周辺から北大構内を貫き北へ向かって流れる小川の跡でよく遊んだものです。サクシュコトニ川といいます。

この川のほとりでは、古い古い(1000年以上まえの!)時代から江戸時代初期にかけての遺跡が多数みつかっており、道庁赤レンガ庁舎が建てられる明治の開拓以前の歴史をしのぶことができます。それだけではありません。サツエキ周辺北8西4付近には、“札幌市民第一号”ともいわれる、流域のアイヌ社会を束ねた琴似又市(ことにまたいち)という乙名(おとな)(族長)が屋敷を構えていました。こうした札幌中心部の知られざる歴史、それを歩きながら体感するために、とくに琴似氏の活躍した幕末維新期を中心に、具体的におはなししてみたいと思います。


イベント開催日
2015年02月14日
会場
紀伊國屋書店札幌本店1階インナーガーデン
話し手
谷本 晃久(たにもと あきひさ)
北海道大学大学院文学研究院科 日本史学講座 准教授

プロフィール

※プロフィールは人文学カフェ開催当時のものです。