〈Hokkaido Summer Institute 2022〉「論理学入門2022」開催されました

8月29日~9月2日の5日間、Hokkaido Summer Institute 2022 / Hokkaidoサマー・インスティテュート2022開講科目のひとつ、Logic: Introduction to Logic 2022 / 論理学特別演習: 論理学入門2022が開講されました。講師はHSI2021から引き続き本学文学研究院哲学倫理学研究室の佐野勝彦先生です。

コロナ禍でオンライン開講となった昨年とは異なり、今年はHSI2019から3年ぶりに対面で授業が行われました。履修生は夏の陽射しが残る北海道大学札幌キャンパス人文・社会科学総合教育研究棟で授業を受けました。

講義は履修生の自己紹介から始まり、次いで佐野先生から本講義の目的や到達目標、全体の流れ、宿題と成績評価について丁寧な説明がありました。本講義は論理学の入門編ということで、履修生はまず初めに佐野先生がさらさらと記述する記号と式を追うところから始まります。初回は、Truth Table(真理値表)を用いたPropositional logic(命題論理)について学びます。

(ホワイトボードマーカーの先から記号と式が流れていきます)

本講義では講義形式と演習形式を組み合わせて授業を行うことで、履修生は講義を聞くだけではなく、実際に自分自身でも手を動かしながら問題を解くことで論理学の基礎習得を目指します。

      

( 理論:左 と 実践:右 )

また、少人数授業である本講義の特徴として分からない時や行き詰った時には、講師の先生や2名のティーチングアシスタントに気軽に質問したり、きめ細やかなサポートを受けたり、さらに隣の席の履修生と解答を確認しあうこともできます。

(まずは自力で解いてみます)
(随時TAがサポート)
(佐野先生と答え合わせ)

Propositional logicとTruth tableから始まった講義は、Proof-theory of modal logic (様相論理学の証明論)におけるTableau calculus(タブローの方法)やSemantics of first-order logic(1階述語論理の意味論)におけるModel Theory(モデル理論)などさまざまな論理学の知識を提供するとともに実際に授業の中で履修生が問題を解くことを通して、論理学の基礎を身に着ける盛りだくさんな内容の15コマとなりました。

(スライドを見ながら詳しく解説)

本講義は論理学の基礎という位置づけの科目ですが、こうして基礎を身に着けた履修生の中には9月12日から始まる発展科目「応用様相論理学の諸相 2022」にも続けて参加し、論理学についてより深く学ぶ人もいます。

講義と演習でたくさんの知識を吸収しつつ多くの課題を解く中で、履修生は講師やTA、隣席とコミュニケーションを図りながら論理学への理解を深める5日間となりました。