9月20日~22日の3日間、Hokkaido Summer Institute 2022 / Hokkaidoサマー・インスティテュート2022開講7科目の最後の科目、Social Change: New Sociological Imagination for 21st Century(社会変動論: 21世紀の新しい社会学的想像力)が開講されました。本科目は文学研究院社会学研究室の櫻井義秀教授と清水香基助教、招へい講師のソウル大学KIM Hong Jung先生が協働で担当教員を務めハイブリッド形式で開催されました。

履修生は、北海道大学札幌キャンパスの教室またはZoomで受講し、KIM先生はソウルからオンラインで講義を行いました。

授業はまず、櫻井先生から招へい講師であるKIM先生の紹介から始まり全体の説明に続きKIM先生のオンライン講義が始まりました。

講義は社会学とは何か?について考えるところから始まり、社会学的想像力の忘れられた資源として、フランスの社会学者Jean‐Gabriel de Tardeの社会理論が紹介されました。次に、その理論が、同じくフランスの哲学者・社会学者Bruno Latourの「アクター・ネットワーク理論」やフランスの哲学者Gilles Deleuzeの「集合体」といった現代の革新的な理論とどのような意味でどの程度まで共鳴しているのか、について考えました。

授業では黒沢明監督作品『生きものの記録』やGeorge Andrew Romero監督作品”Land of the Dead”など様々な映画作品から色々な場面が紹介され、多くのスライドとともに、「人新世」の概念と「人新世」が社会学に与えた影響やプラットフォーム資本主義をテーマに、監視、アルゴリスム、感情労働などについて具体的な例とともに学びました。

教室では海外や道外からの履修生も講義を受けており、本学の大学院生にとって海外大学や他大学に在籍する学生と交流する良い機会となったようです。
