書香の森企画展示「ゲーム展示を攻略せよ」展示詳細

書香の森の企画展示を更新しました。この展示は博物館学研究室の寺農織苑さん(博士後期課程)の研究論文Iの成果をもとに企画したものです。

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ゲーム展示を攻略せよ

背面展示ケース

壁面の上のグラフはこれまでミュージアムで展示されたゲーム機の種類と展示された回数。下のグラフはこれまでミュージアムで展示されたゲームソフトの作品名と展示された回数。
ゲーム機展示回数トップ10

 

正面展示ケース

ケース内に展示されているゲームソフトは、アンケート結果の「展示されたゲーム機」の上位10項目のゲーム機に対応したものです。

ゲーム研究の道筋

「ゲームの研究ってなにをするの?」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。実はゲーム研究は、とても盛んに行われており、かつ、多様な切り口があるため、現在であれば「なんでもあり」という状況です。なぜならゲームには色々な要素が散りばめられているからです。プログラミングや基板などの工学系から出力された映像・音楽にまつわる映像学・音楽学・美学、どれくらい経済に影響を与えたのかという経済学、ゲームをするときの心理状況を分析した心理学、認知症改善のゲームを開発する医学、現在のゲームの成り立ちを調べる歴史学、ゲームの保存環境や修理技術を研究する保存科学、ゲームを検索するときに人はどの単語を使って目的のゲームを探し当てるのかという図書館情報学、そしてミュージアムでのゲーム展示を分析した博物館学など、非常に多岐にわたっていることが分かると思います。

ゲームが誕生してからちょうど半世紀が経ったいま、もはや文化として形成されたといっても過言ではないでしょう。そのため、往時の文化を知るうえで重要な資料として、ただ遊ぶだけでなく研究資料としても活用されています。こうしたサブカルチャーや大衆文化と呼ばれるジャンルにはゲームだけでなくマンガやアニメも含まれています。ゲームやマンガを研究することは、それらがどのような資料なのかを述べるだけでなく、当時の社会情勢などと照らし合わせることで、大衆が何を求めていたのか、どのような流行が形成されていったのかなど、今に続く娯楽文化を知ることができるようになります。