〈Hokkaido Summer Institute 2019〉「社会生態学:侵入生態学原論2019」/ Social Ecology: Principles of Invasion Ecology 2019開講されました

7月29日~8月2日の5日間、Hokkaido Summer Institute 2019 / Hokkaidoサマー・インスティテュート2019開講科目のひとつ、Social Ecology: Principles of Invasion Ecology 2019/ 社会生態学:侵入生態学原論2019が開講されました。

本科目のメイン講師は2017年、2018年から引き続きニュージーランドのLandcare Research (Wildlife Ecology & Management)からお招きしたAl GLEN先生です。

海外招へい講師のアル・グレン先生(ランドケアリサーチ研究所・ニュージーランド)

本科目は、近年、在来種の減少や人間への健康被害等、生態系や人間社会への影響が問題となっている侵略的外来種について、その侵入状況と被害の実態だけではなく、その原因及び対策への理解を深めることを目的として学部生向けに開講されており、今年で3回目を迎えました。

講義では、多くのスライドを利用して侵入生態学についての基礎知識をニュージーランドやオーストラリアの事例とともに講義と演習を織り交ぜながら学びました。

5日間にわたり、毎日その日の講義の最後には理解度を確認する小テストを行い、一方的に講義を受けるだけではなくその知識を定着させる工夫をしていました。学生は積極的に質問をし、答えを丁寧に考えることで更に理解を深めていました。

後半の講義では、3チームにわかれて侵略的外来植物の危険度評価システム”Weed Risk Assessment System”についてのグループワークも行われました。各グループにはGlobal Invasive Species Databaseに掲載されている異なる3種類の外来植物情報がそれぞれ与えられ、評価システムにある同化や栽培化、気候と分布、特性、分散機構、持続的特質などの49項目について点数化を行い割り当てられた外来植物についての評価結果を発表しました。

グループワークの課題について説明をするグレン先生

     

グループワークの様子

     

グループワークで講師からアドバイス

アンケートでは分かりやすいスライドや配布資料、グループワークに対する満足度が高く、北大生の履修者は普段の講義ではなかなかか機会のない英語での講義に達成感を得ることができたようです。

侵入生態学の最前線で実際の対策現場にも携わる世界の第一線で活躍する研究者を招いて英語で行う本科目は、来年度も引き続きアル・グレン先生をお招きして、開講される予定です。