文化芸術の背景を知り、作品と自分を理解する

哲学・文化学コース 3年生 三田尾 有希子 さん

美術鑑賞が好きで本コースを選択しましたが、ここには「好き」を原動力にどんな興味・関心をも突き詰めていくことのできる環境があります。人間が作り出す文化芸術は、思想のみでなく、歴史や政治、他の文化表現など複雑で多様な背景のもとに成り立っています。これを理解し、別々の講義で学ぶ内容ひとつひとつが繋がっていることを実感できたとき、その面白さに心躍るようになりました。

私は現在、「美」に対する問いかけの歴史を学ぶとともに実際の絵画作品について調査し思案する練習を重ねています。「芸術や哲学は果たして必要か」という問いに自分なりの答えを見つけることが、ひとつの目標になっています。記されたことばや実際の作品について資料を読み、考察を深め、議論を行い、視野を広げて再び対象に立ち返るとき、作品理解だけでなく自分自身の存在が一段深くなったような感覚を覚えるかもしれません。哲学・文化学コースで、そうした飽くなき思索の旅へと共に出発してみませんか。

(2021年5月、3年時に取材)