第7回 北大人文学カフェ

そうだ、聖地へ行こう
巡礼にみるイスラームシーア

私たち日本人の多くにとってイランという国や、イスラームのシーア派の人々はなじみの薄い薄い世界の、遠い人々かもしれません。しかし、そこは紀元前までさかのぼる悠久の歴史・文化を持つ奥深い世界です。イスラームの人々の「巡礼」も長い歴史を持つ文化的営みの一つです。そしてその光景を映像などで目にする時、イスラームの人々は何と強い宗教的敬虔さを身につけているのだろうと素朴に思い、その点でわれわれ日本人とは大きく異なるのだと考えてしまいがちです。

しかし、イスラームの人々を巡礼に赴かせる原動力は日本人も共通して持つ心情でもあるのです。そしてその意外な巡礼の動機が明らかになった時、イスラーム世界の巡礼は、それまでとは違ったものとして私たちの目に映ることでしょう。

今回の話し手の守川知子さんは、気鋭のイラン・イスラーム社会史研究者です。現地イランで行われた研究をもとに、イスラーム・シーア派の巡礼について、その実像を解き明かしてきました。狭くなったといわれる世界においても、いまだ多くの未知なる部分が残されたイスラーム世界。守川さんのガイドで、ひとときその知られざる世界を堪能してみませんか。


イベント開催日
2012年01月29日
会場
紀伊國屋書店札幌本店1階インナーガーデン
話し手
守川 知子(もりかわ ともこ)
北海道大学大学院文学研究科 東洋史学講座 准教授

プロフィール

※プロフィールは人文学カフェ開催当時のものです。

北大オープンコースウェアにて視聴