第5回 北大人文学カフェ

哲学者はパラドクスがお好き
ようこそ思考のワンダーランド

科学者の仕事は想像がつくけれど、哲学者とはいったい何をする人なのだろう—そう思ったことはありませんか?世界の真理を究明し、よき人生を巡る深遠な問題を沈思黙考している人—なるほど。または自分たちには解きがたい難解な問題に答えられる賢い人、そんな風に考えている人もいるかもしれません。

でも実際はちょっと違うようです。哲学者って「わからないことが大好きな人」たちなのです。はるか古代ギリシャの昔から今に至るまで、多くの哲学者が、パラドクス〔考え方の道筋はあっているようだが出てくる結論には到底納得できないというような議論〕や、懐疑論〔われわれの常識からすれば絶対否定したいが、なかなか理屈ではうまく反論できない議論〕の分析に延々と取り組んできました。パラドクスや懐疑論の世界をのぞいてみると、われわれの脳を揺さぶり、めまいを覚えさせるような、奇妙で刺激的な「わからなさ」が満載です。

今回の話し手、山田友幸さんは、このようなパラドクスや懐疑論の世界へみなさまをいざないます。出てくる問題はみな考えるほど不可解だけど魅惑的なものばかり。ではみなさま、めくるめく思考のワンダーランドを一緒に探検いたしましょう。


イベント開催日
2011年05月29日
会場
紀伊國屋書店札幌本店1階インナーガーデン
話し手
山田 友幸(やまだ ともゆき)
北海道大学大学院文学研究院科 哲学講座 教授

プロフィール

※プロフィールは人文学カフェ開催当時のものです。

北大オープンコースウェアにて視聴