第16回 北大人文学カフェ

「雨ニモマケズ」を誤読する
教科書パロディ二次創作

「雨ニモマケズ」は、ふと手帳に記した宮沢賢治のつぶやき/ツイートであったかもしれません。それが、なぜこんなに有名になったのでしょうか。そして、有名になるまでにさまざま“誤読”されてきました。原文の書き換えをはじめとして、「雨ニモマケズ」論争や、「雨ニモマケズ」の大衆文化への浸透など、「雨ニモマケズ」がどのように受容され、“誤読”されてきたのか、その歴史を現代までたどりたいと思います。

“誤読”には、創造的な“誤読”も含まれます。「雨ニモマケズ」のパロディ歌や二次創作が今日においてもさまざまな形で広がっています。作品の“誤読”の歴史を調べ、そのような解釈を求めた読者の(無意識の)願望や時代背景を探るのも文学研究のひとつです。そして、原文に立ち返り、「雨ニモマケズ」のひとつひとつの言葉につまずきながら、私たちも“誤読”を実践しましょう。


イベント開催日
2015年07月04日
会場
紀伊國屋書店札幌本店1階インナーガーデン
話し手
押野 武志(おしの たけし)
北海道大学大学院文学研究院科 映像・表現文化論講座 教授

プロフィール

※プロフィールは人文学カフェ開催当時のものです。