第12回 北大人文学カフェ

視線のドラマ
日本絵画史研究の鈴木先生と読みとく動物図鑑に潜むもの

今回の人文学カフェは、「動物図鑑」のお話。

ご存じでしょうか。昭和30年代に刊行されて一世を風靡した、ある世代の方々には思い出深い学習図鑑――「小学館の学習図鑑シリーズ」、その1冊であった「動物の図鑑」が、今回のお話のはじまりです。

この図鑑、ひとたびページをめくれば、たとえば、「アフリカのサバンナ」の見開きには、ライオン、シマウマ、キリン、アフリカゾウ…何種類もの動物たちがひとつの風景の中に描かれていました。現代の図鑑にはもう採用されないこの「パノラマ式」の描き方には、日本絵画の伝統や魅力が脈打っている――私は秘かに、そう思わずにはいられないのです。

学習動物図鑑に潜んでいた日本絵画史との秘められた関係、――そのキーワードは、「視線のドラマ」――それはそのまま、日本絵画の特色だと私には思えるのですが、それを一緒に覗いてみませんか?

私たちの世代には懐かしく、若い人たちには、きっと新鮮な、動物図鑑の世界にご招待いたしましょう。


イベント開催日
2013年11月17日
会場
紀伊國屋書店札幌本店1階インナーガーデン
話し手
鈴木 幸人(すずき ゆきと)
北海道大学大学院文学研究院科 芸術学講座 准教授

プロフィール

※プロフィールは人文学カフェ開催当時のものです。