トロント大学との協働授業が実施されました

10月8日から10月13日の6日間、トロント大学と本研究科の協働授業が実施されました。この授業は、Hokkaido サマー・インスティテュート2018 サテライトスクール事業として、トロント大学の学生と本学の学生が北海道で共修する授業です。授業のテーマは、「日本における植物、民族、先住性」で、講義とフィールドワークを組み合わせたプログラムとなっています。

トロント大学からは人類学部のGary Crawford教授と4名の学生が参加しました。本学からは、文学研究科の高瀬 克範准教授(北方文化論講座)とメディア・コミュニケーション研究院のジェフリー・ゲーマン准教授および3名の学生が参加しました。講義、実習を通して、両校の相互交流がおこなわれ、とても充実した内容のプログラムが展開されました。

1日目の講義は、アイヌの歴史・文化に関する講義と討論を行いました。ゲーマン先生の「現在のアイヌ文化伝承の課題と展望」に関する講義、高瀬先生による「アイヌの農業:ステレオタイプと考古学的証拠」と題した講義のほか、紋別アイヌ協会会長の畠山 敏氏をゲスト講師にお迎えして、アイヌの漁業権の現状に関する講義を実施しました。

ゲーマン先生の講義のようす

2日目は北海道大学キャンパスツアーを実施しました。北大内の地形、遺跡、歴史的建造物を見学した後、北海道大学埋蔵文化財センターと総合博物館を訪れました。

北大キャンパス内にある有用植物の探索
北大キャンパス内遺跡に関する展示の解説(北大埋蔵文化財調査センター)

3日目は、余市町の水産博物館、フゴッペ洞窟を訪れた後、余市町の西崎山環状列石、小樽市の忍路環状列石、小樽市総合博物館を見学しました。

余市町水産博物館での展示見学

4日目は恵庭市郷土資料館、千歳さけますの森・さけます情報館、千歳市埋蔵文化財センター、キウス環状周堤墓を見学、5日目は平取町を訪れ、萱野茂二風谷アイヌ資料館、二風谷アイヌ文化博物館、沙流川歴史館、北の工房つとむを見学しました。

6日目は、札幌アイヌ文化交流センターピリカコタン、野幌森林公園ビジターセンターを訪問した後、江別市の北海道埋蔵文化財センターを見学しました。

トロント大学との協働授業は次年度も継続し、2019年10月に北海道でサテライトスクールを実施し、2020年2月にはカナダにてトロント大学とのラーニング・サテライト授業を実施する予定です。両校の双方向交流の発展が期待されます。