土田 修平さん(人間システム科学専攻 行動システム科学専修・博士後期課程2年)が、第9回日本人間行動進化学会大会で、若手奨励賞(口頭発表部門)を受賞しました。
対象となった発表は、「金銭罰から象徴罰へ:文化的集団淘汰に依らない罰の進化」です。人間社会の成り立ちを理解する上で、「罰と協力の進化」は最も重要な問題であり、過去数十年に渡って数多くの研究が行われて来ました。土田さんは、このテーマで大きな注目を集める有名な数理モデル(Boyd et al., 2010)を丹念に再分析することにより、罰によって協力が進化するために必要不可欠な要件を明らかにしたものです。今後の領域の進展に影響を与えうる重要な研究として、若手奨励賞(口頭発表)を授与されました。
日本人間行動進化学会は、人間の社会、行動、心を進化的観点から研究するため、生物学から人類学、社会科学、認知科学に至る多くの領域の研究者によって設立されました。既存の学問の壁を超えて、進化という原理から統一的に自然科学と社会科学を接合しようと試みる人たちが集う学際的な学会です。
本記事に関するお問い合わせ先
竹澤 正哲(文学研究科 行動システム科学講座 准教授)
Email: m.takezawa*let.hokudai.ac.jp(*を半角@に変えて入力ください)