【Hokkaido Summer Institute】「脳科学入門Ⅵ」開催されました

7月4日~8日の5日間、Hokkaido Summer Institute (HSI) 2016 / 北海道サマーインスティテュート2016 開講科目のひとつ、Introduction to Brain Science Ⅵ:The Foundations of Cognitive Sciences(脳科学入門Ⅵ:認知科学の基礎)が開催されました。

このプログラムは、フランス国立科学院・フランス国立保健医学研究機構のピーター・ドミニー博士とジョセリーン・ドミニー博士をお迎えして、文学研究科心理システム科学講座の小川 健二先生(認知神経科学)、仲真 紀子先生(発達心理学、法と心理学)、川端 康弘先生(認知心理学)、安達 真由美先生(音楽心理学)、河原 純一郎先生(認知行動科学)、メディア・コミュニケーション研究院の上田 雅信先生(言語学)の6人と協働で行われたもので、認知脳科学について、幅広いアプローチによる最先端の取り組みが紹介されました。

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P・ドミニー博士(右)とコーディネーターの小川先生(左)、画面は人型ロボットiCub

P・ドミニー博士とJ・ドミニー博士の研究室は、認知科学・脳科学・ロボット工学を融合した多数の研究プロジェクトが常に進行する、ヨーロッパ有数の拠点です。

5日間のプログラムは、(1)8人の担当教員による講義に加え(2)学内の脳機能イメージング施設におけるMEG(脳磁計)およびMRI(核磁気共鳴画像装置)の見学、(3)日本人の教員が受講生全員を分担して担当した個別指導(チュータリング)(4)受講生による各自の研究紹介プレゼンテーションから構成されました。

海外からの参加者に加えて、学内では文学研究科を中心に、生命科学院や医学研究科から様々な専攻の学生11名が受講しました。各自の取り組む研究テーマに役立つことを意識して受講した学生が多かったことがアンケート結果からうかがえました。

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熱心に質問する受講生

脳機能イメージング施設の見学では、受講生はドミニー両博士・小川先生とともに、最先端の装置を間近で見て、保健科学研究院の横澤宏一先生(医用生体工学)から説明を受けました。

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MEG(脳磁計)の実験室でドミニー博士とともに横澤先生(右)の説明を受ける受講生
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MRI(核磁気共鳴画像装置)を見学する参加者

研究紹介プレゼンテーションでは、各自の研究を担当教員と他の受講生に向けて説明し、ドミニー博士・小川先生のコメントを受け、質疑応答を行いました。異なる研究アプローチを背景とした講義を受けた受講生は、アンケートでも「様々な研究を知ることが出来た」「ふだんあまりふれることのない分野の研究を英語できけたことが非常に有意義」と記しており、認知脳科学の幅広さを実感する5日間となりました。

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仲先生にプレゼンテーションの個別指導を受ける受講生
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研究紹介プレゼンテーションの様子