書香の森・特集展示の更新を行いました。今回は2019年度に文学研究院の助成を受けて出版された書籍を紹介します。
- 展示期間: 2020年4月13日(月)〜2020年8月7日(金)
展示図書リスト
文学研究院ライブラリ
- かなしむ人間 — 人文学で問う生き方 → web書香の森
鈴木 幸人(編) 北海道大学出版会 2019年
〈教員コメント〉
「かなしみ」(悲、哀、愛、愁、歎、そして涙)は、古今東⻄、人間と社会に否応なく是非なく存在してきました。だからこそ、かなしみと共にあることが、じつは人間の根源なのかもしれない…。人文学の視点と方法論によって、か なしみの諸相を問い、探ります。
〈分担執筆〉
平成30年度文学研究科公開講座講師
林寺 正俊、谷古宇 尚、阿部 嘉昭、笹岡 正俊、吉開 将人、橋本 雄、冨田 康之
一般図書刊行助成
- 近世蝦夷地在地社会の研究 → web書香の森
谷本 晃久(著) 山川出版社 2020年
〈教員コメント〉
近世の蝦夷地(北海道・南千島・サハリン南部)において、場所請負制度のもとに機能した地域社会の構造や特質を、文献史学の手法で明らかにする。先行研究をふまえ、交易や宗教などを手掛かりに実証的に分析した論集。 - エゴ・ドキュメントの歴史学 → web書香の森
長谷川 貴彦(編) 岩波書店 2020年
〈教員コメント〉
日記や手紙、回想録など、一 人称で綴られた史料の取り扱 い方は、フェミニズムや現代 思想、文学理論等の影響を受 けて大きく変容を遂げてきた。
多彩なエゴ・ドキュメントを 専門家たちが新たな理論と方 法で読み解く。
- 高山寺経蔵の形成と伝承 → web書香の森
高山寺典籍文書綜合調査団(編)池田 証壽(編集責任) 汲古書院 2020年
〈教員コメント〉
京都栂尾の高山寺は、平安鎌倉時代の典籍文書を多数所蔵することで知られるが、未紹介資料も少なくない。本書は高山寺典籍文書綜合調査団による新知見と新資料を提供し、広く人文学の進展に寄与することを目指した。 - アジアの公共宗教 — ポスト社会主義国家の政教関係 → web書香の森
櫻井 義秀(編著) 北海道大学出版会 2020年
〈教員コメント〉
アジア発の新たな公共宗教論の構築を目指して、現代宗教が公共圏に参画する形態を比較社会学的に分析する。北海道大学出版会「現代宗教文化研究叢書」では、櫻井義秀に よる5冊目の編著である。