〈Hokkaido Summer Institute 2019〉「文化心理学の最前線2019」開催されました/Cultural Psychology, Frontiers in Cultural Psychology 2019 was held

7月1日〜3日の3日間、Hokkaido Summer Institute (HSI) 2019 / 北海道サマーインスティテュート2019 開講科目のひとつ、Cultural Psychology, Frontiers in Cultural Psychology 2019(文化心理学の最前線2019)が開催されました。

このプログラムは、カナダ・アルバータ大学から増田 貴彦先生と米国・ウィスコンシン大学グリーンベイ校から先崎沙和先生をお招きして、文学研究院行動科学研究室の結城 雅樹先生と協働しておこなう、文化心理学の最前線が学べる集中講義で、今年で開講5年目になります。

増田貴彦先生(左)と先崎沙和先生(右)。先崎先生は、増田先生の研究室で学位を取得されました。北大出身の増田先生は北海道大学パートナーを務めておられます(下記関連リンク参照)。
結城雅樹先生。増田先生との共同研究により執筆した共著論文は国際的に高く評価されています。

北米文化圏の人びとの行動様式が、日本人のそれとどのように異なり、そうした違いの背景には、どのようなこころのメカニズムがはたらいているのか、また、そうした違いを克服し、異文化コミュニケーション技術を磨くにはどのような能力が必要なのかを、数々の事例とディスカッションを交えて、最新の知見を学べる密度の濃い授業です。

この授業には、アルバータ大学で増田先生の指導を受けている学生2名と、トロント大学で学ぶ増田先生の息子さんがティーチングアシスタントとして参加しました。3名は、受講生のグループ・ディスカッションに加わって、議論のファシリテーションを行い、学生達のプレゼンテーション準備のサポートを行いました。

主に学生のディスカッションをサポートしてくれたTA。左からアルバータ大のJamie Nisbetさん、Narimane Dahouさん、トロント大のRintaro Masudaさん。

授業は、講義とディスカッション、プレゼンテーションを繰り返すスタイルで進行しました。学生達の経験に加え、バックグラウンドの異なるTA達も自身の経験を語り、文化差による考え方や行動の違いを共有した上で、文化心理学的観点から議論を交わしました。

授業では、グループディスカッションの時間がたっぷり設けられました。ディスカッションが楽しかった、ためになった、と学生からとても好評でした。

3日間、15コマという非常にタイトなスケジュールではありましたが、受講生の満足度は高く「インタラクティブなパートがとてもよかった」「北米スタイルの授業を受けられて、留学している気分を味わえた」「たくさんの学生、TA、先生方と英語で議論できてよかった」「留学に興味が湧いてきた」「教師と学生がファーストネームで呼び合い、フランクにやりとりするのは新鮮だった」といった感想が寄せられました。