9月21日(水)、北海道札幌西高等学校視聴覚室にて、田山 忠行教授が「時間と空間を考える―人文科学の時空論—」と題して読書会を開催しました。この読書会は、文学研究科の広報委員会が文学研究科の教育研究の一部を紹介する目的で、札幌西高校関係者のご協力のもと企画されました。
今回の読書会でとりあげた本は、文学研究科ライブラリの『時を編む人間—人文科学の時間論』と『空間に遊ぶ―人文科学の空間論』(ともに編者は田山先生)の2冊です。この中から、田山先生の専門である認知心理学、特に視覚心理学と時間心理学の話題について、生徒さんと和やかにやりとりしながら講義をしました。

高校の教科にはない認知心理学という研究分野について、生徒さんが実際に音を聞き、豊富な錯視の実例を見て体験してもらいながら、田山先生がわかりやすく解説していきました。

先生の出した問題に対して、さっさと計算して答えを導き出す優秀な後輩たちに笑顔がこぼれます。
70分の講義のあとのQ&Aタイムでは、認知心理学に関する質問のほか、人文社会科学を研究する意味、田山先生の研究者としての矜持に関しても話題が広がりました。

参加した生徒さんからは、「とても興味深い内容で面白かった」「関連した本も読んでみたい」「田山教授の認知心理学へかける誇りのお話が印象に残った」といった感想をいただきました。
読書会終了後は、広報委員長の藤田 健教授による進学相談会が開催されました。入試制度や文学部で学べる研究分野、大学の成績評価のしくみ、教職課程のこと、卒業後の進路についてなど、生徒さんのさまざまな疑問に答えていきました。
