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8月1日~5日の5日間、Hokkaido Summer Institute 2016 / 北海道サマーインスティテュート2016開講科目のひとつ、Phenomenology of Reason: Dialogue with Japanese Philosophy(理性の現象学:日本哲学との対話)が開催されました。
現象学と近代日本哲学における理性概念との根本的な取り組みの理解を深めることがテーマとなったこの科目では、海外からお招きした3名の先生方と文学研究科・倫理学講座の田口 茂先生が行う講義と、登録した学生たちのディスカッションの時間、さらに学生によるプレゼンテーションの時間を持つことで、学生たちが主体的に参加できるアクティブラーニング形式の授業となりました。
まずそれぞれの先生方がその日のテーマに即した講義を行い、1日の最後の時間は、4名の講師と受講生たちとのディスカッションがおこなわれ、その日のテーマをさらに深く理解する時間がもたれました。
(北海道大学大学院文学研究科・招へい講師、パドヴァ大学/イタリア・研究員)
さらに最終日は、受講生たちのプレゼンテーションの時間にあてられました。受講生らは3名ほどのグループに分かれ、それぞれが選んだテーマについてスライドを使ったプレゼンテーションを行いました。世界の第一線で活躍する講師陣を前にしての英語でのプレゼンテーションは、受講生たちとってとても貴重な体験となりました。講師からの質問にもスムーズに対応し、5日間の受講の成果が発揮されました。
「現象学」という難しいテーマを集中講義形式で取り組む中身の濃い5日間。アンケートには、「難しかった」との声もある一方で、「内容と構成が良かった」「とても啓発された」など、難しい学問に取り組んだ後の達成感を感じ、複雑化する現代社会を理解し、その課題に対応するために必要となるあらたな思考方法を見出すきっかけとなる5日間となりました。