「プラス1ピース読書会Vol.16」開催されました

2023年10月24日、文学研究院「書香の森」にて第16回「プラス1ピースの読書会」が開催されました。今回取り上げたのは、村松正隆教授(哲学倫理学研究室)の共編著『ミシェル・アンリ読本』です。

コロナ禍により過去3回は対面開催を避け、動画版にてお届けしてきた「プラス1ピースの読書会」ですが、今回4年ぶりの対面開催となりました。

ミシェル・アンリの生誕100年を記念して企画・編集された『ミシェル・アンリ読本』について、コロナ禍の最中にどのようにこの本をつくっていったのかというエピソードに主眼をおいてお話いただきました。

最初にミシェル・アンリの思想や人物像、村松教授の研究との関わりについて説明がありました。次に日本ミシェル・アンリ哲学会のメンバーを中心にこの本をつくるまでの経緯を解説いただきました。ミシェル・アンリの生誕100年を迎えるにあたり、形に残る本を皆でつくり、アンリの思想を多くの方々に伝えたいという思いからプロジェクトがスタートしました。本をつくっていく上で、クラウド上の編集、Zoomを用いての確認など、さまざまな工夫により、コロナ禍にもかかわらず順調に制作が進行していったそうです。

2022年9月に出版されたあとのプロモーションについても紹介していただきました。書店のブックフェアのエピソードを紹介するとともに、リアル書店を大事にしていきたいという村松先生の思いも伝えていただきました。

今回のプラス1ピースのキーワードは〈つながり〉
〈つながり〉ということばには注意する必要があるものの、この本をつくる中で、研究者との〈つながり〉はもちろん、書店の方、編集者などとの〈つながり〉も大きな支えであることを実感されたそうです。コロナ禍によりリアルで会わなくてもつながっていられるツールを手にした私たちですが、今回のようなイベントをとおして、改めて対面で話す良さも感じられました。

久々の対面開催イベントに、書香の森に入り切らず多くの立ち見の方が出ました。

プラス1ピースの読書会 第16回『ミシェル・アンリ読本』動画版