2026年6月20日(土)に北海道大学校友会エルム主催の保護者向けキャンパスツアーが開催され、施設・部局見学の一環として、67名の参加者に文学部紹介を行いました。
このツアーは、校友会エルム学生会員の保護者を対象としたイベントで、北海道大学の魅力を紹介する学生団体であるHCVP(北大キャンパスビジットプロジェクト)に所属する現役北大生が、北大職員とともにキャンパスを案内するツアーです。参加者は、3グループに分かれて文学部を訪問しました。
文学部では、学部紹介、考古学研究室および芸術学研究室教員による研究紹介の3つのテーマを設け、各グループが全テーマを順番に回りました。
まずはじめに、文系共同講義棟(通称 軍艦講堂)2階のオープンスペースで、文学研究院の飯塚URAが、建物、文学部での学び、卒業後の進路、イベント開催等について紹介しました。

つぎに、人文・社会科学総合教育研究棟(W棟)の正面玄関前にある「人類遺跡トレイル13」のパネル付近で、考古学研究室の夏木大吾准教授がK39遺跡について解説しました。
北大札幌キャンパスの地下には、主に続縄文文化(紀元前4~6世紀)や擦文文化(7~12世紀)、アイヌ文化(13世紀~)などの遺跡が広がり、キャンパスを南北に流れるサクシュコトニ川や西端に流れていたセロンペツ川(現在は埋没)の川沿いには、かつてこの地で人々が暮らしを営んでいた痕跡が残っています。W棟正面玄関には、W棟建設前の調査で発掘された、当時の生活面をはぎ取った地層標本や屋外炉が展示されています。
そのあと一行は、考古学実習室に移動し、遺跡から発掘された出土品の現物を見学しました。
さいごに、文学部正面玄関横の書香の森にて、芸術学研究室の浅沼敬子教授が、開催中の企画展示「『新・植物図鑑』シリーズ -写真家・佐藤祐治の植物写真-」の解説を行いました。
本企画展では、札幌在住の写真家・佐藤祐治氏の植物写真やフォトグラムを展示しています。佐藤氏は北海道各地の入植由来の地名が残る場所を撮影する中で、植物に外来種が多いことに気づきます。展示している4枚の真駒内の風景写真は、ごくありふれた風景に見えますが、実は写っているのはすべて、近代以降、外国などから持ち込まれた外来植物です。現在の北海道の風景を彩る植生は人間の歴史と大きく関わっているため、人文学的にも捉えることができると浅沼教授は解説しました。

佐藤氏は植物を含む風景の撮影に留まらず、植物を採取し、フォトグラムという手法を用いての記録も行っています。フォトグラムとは、感光性のある紙のうえに直接物体を置いて光をあて、物体の写像をつくる原始的な写真技法で、展示作品は、モノクロの印画紙上に植物を置き、太陽光にさらすことで得られた印画像です。
本展示は、現在は第1期の会期中で、このあと第2期、第3期と来年2月まで企画が続きます。

参加者からは、「石刃は何のために使っていたのですか?」、「植物を人間の歴史と関係づけてみるなんて考えたこともなかったので驚きました」、「子どもは理系の学部に所属していますが、文学部の先生の授業を受けて、文学部での研究テーマに興味を持ったようです」などのご質問やコメントをいただきました。










