浅沼 敬子

プロフィール

浅沼 敬子 准教授 / ASANUMA Keiko
研究内容

ヨーゼフ・ボイスやゲルハルト・リヒターといった、ドイツの現代美術家について研究してきました。20世紀のドイツの美術は、現実の政治社会と密接に関連しており、その研究は実にスリリングです。

研究分野
現代美術史
キーワード
現代美術、写真論、ドイツ史、西洋美術史
文学研究院 所属部門/分野/研究室
人文学部門/文化多様性論分野/芸術学研究室
文学院 担当専攻/講座/研究室
人文学専攻/文化多様性論講座/芸術学研究室
文学部 担当コース/研究室
人文科学科/哲学・文化学コース/芸術学研究室
連絡先

研究室: 616
TEL: 011-706-4087
FAX: 011-706-4087
Email: asa*let.hokudai.ac.jp
(*を半角@に変えて入力ください)

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関連リンク

Lab.letters

Lab.letters 研究室からのメッセージ
芸術学研究室浅沼 敬子 准教授

映像の物質的魅力を探る

ここ数年は日本の、映像を用いたアート作品の調査、研究を行っています。1960年代、映画界でも物語性を排して立体化・空間化していく動きが起こりますが、この動きを察知した一部の美術家たちは、「彫刻としての映像」、「パフォーマンスとしての映像」ともいうべき、物質性や身体性と結びついた多くの映像作品を生み出しました。現在私がとくに重点的に調査しているのが今井祝雄作品など1960-70年代の関西でのそうした表現動向ですが、一方で、山城知佳子ら2010年代の現在において注目すべき映像作家の調査、記録化も行っています。

2014年開催の山城知佳子上映会+トークより(左=山城知佳子氏、右=東京都写真美術館学芸員・岡村恵子氏、同志社大学の菅野優香氏と共催)
今井祝雄『ジョインテッド・フィルム』(1973年)より From the video installation artwork of Norio Imai “Jointed Films”(1973)

新しい表現活動にオープンに

大学教育で心がけているのは、学生さんに美術史の基礎知識を持ってもらうということです。その「基礎知識」には、私の専門領域である1950-60年代以降の現代美術/現代アートの歴史も含まれます。私の学生時代は、教えられる美術史は伝統的な絵画史に基づいていて、映像やインスタレーション、パフォーマンス、アートプロジェクトといった現実のアートシーンとは連動していませんでした。ですから、大学でより新しい表現の歴史を教え、研究することは、私の願いでありました。現代の表現は、過去の表現の歴史と深くむすびつく一方で、しばしば、身近にありながら私たちが見逃している現実との出会いを生み出します。そのような出会いを提供するのも大学の一つの役目ではないか、そう考えています。

メッセージ

今現在私のところで勉強なさっている学生さんたちの研究領域は、主に現代アートに関わるもので、インスタレーションや国際芸術祭などです。アカデミックな西洋美術史にも哲学美学にもあまりあてはまりませんが、学生さんたちには、西洋美術史(学)、映像論、哲学美学の基本的概念や方法論をできるだけ学んでもらおうと思っています。その豊かな遺産の中にこそ、現代の私たちの目を奪う表現を読み解く鍵があるのです。

研究活動

略歴

1993年一関第一高校卒、1998年早稲田大学第一文学部卒、2003年同大学院文学研究科研究指導認定退学(芸術学/美術史専攻)、2003年熊本大学文学部人間科学科専任講師を経て2006年より現職。

主要業績

  • 「Circulating World /循環する世界ーThe Art of Chikako Yamashiro /山城知佳子の芸術」2016年3月、ユミコチバアソシエイツ
  • 「ゲルハルト・リヒターのフォト・ペインティング作品(1962-67年)に使用された作品群について」、2008年6月、『文学研究科紀要』、第125号、1-31頁
  • 「ゲルハルト・リヒター作『1977年10月18日』における主題と技法」、2007年3月、『美学』(美学会)、通号224号、55-68頁
  • 土方定一の美術思想―『ヘーゲルの美学』からリアリズム論争まで―2005年3月、『デアルテ』(九州芸術学会)第21号、5-22頁
  • 「モダン・アート」と「近代美術」―1940-50年代の議論をめぐる考察、2002年9月『美学』(美学会)通号210号、14-27頁
  • 「ポップ・アート」のアメリカ性―その成立と受容に関する考察、2002年12月『美術史研究』(早稲田大学美術史学会)第40冊、21-38頁

所属学会

  • 美学会他

教育活動

授業担当(文学部)

  • 芸術学
  • 芸術学演習

授業担当(文学院)

  • 芸術学特殊講義
  • 芸術学特別演習

おすすめの本

  • 外山紀久子著『帰宅しない放蕩娘』(勁草書房、1999年)
    かなり前の本ですが、私にとっては今でもやはり理想の書です。外山氏は現代舞踊史における「モダン」と「ポストモダン」とは何かを、それぞれの概念の意味をしっかり論究した上で明らかにしていきます。私たちを取り巻く文化的現象がたとえ流動的で消費的だとしても、われわれはそれについて必ずや構築的に論じることができる、と確信させられる骨太の本。