モスクワ国立大学附属アジアアフリカ諸国大学日本語学科長を文学研究科に招聘

文学研究科では,3月11日(月)~15日(金)にモスクワ国立大学附属アジア・アフリカ諸国大学(Institute of Asian and African Countries at Lomonosov Moscow State University,以下ISAA)で日本語学科長を務めるステラ・アルテミェヴナ・ブィコヴァ(Stella Artemievna Bykova)先生を招聘しました。本招聘は,名和 豊春総長とモスクワ国立大学学長の間で合意された両大学の交流事業の一つとして,文学研究科でモスクワ国立大学教員の招聘計画を進めていることに関連してお招きしたものです。モスクワ国立大学からの教員招聘計画として文学研究科では2020年度よりISAA日本語学科から日本文学,日本語史,日本語の語彙論,日本語教育法などの専門家で,何れも日本語の堪能な教員を招聘する予定です。

今回,本計画の一環でお招きしたブィコヴァ先生のご専門は日本語教育で,滞在中,文学研究科の居室や講義室,図書館,外国人研究者等宿泊施設の視察を行うとともに3月14日(木)にエンレイソウ第1会議室においてISAAでの日本語教育事情について講演を行いました。講演には文学研究科や本学で日本語教育を専門としている教員など21名が参加し、講演後は懇親会において活発な意見交換が行われました。

流麗な日本語で講演されるブィコヴァ先生

セミナーでは講演に先立ち,笠原総長職務代理よりブィコヴァ先生のご紹介と併せて歓迎のご挨拶をいただきました。

笠原総長職務代理,山本文学研究科長と歓談されるブィコヴァ先生

講演は,18世紀に始まるロシアでの日本語教育の歴史について,毎年春にモスクワ市内の植物園で開催される裏千家の茶会や小学生から大学生までの日本語学習者が参加する日本語弁論大会,少人数で行われるISAA日本語学科での授業について,多岐にわたる内容でした。講演後の質疑応答では多くの参加者より質問があり、情報交換が行われました。

文学研究科では,まずは2020年度に文学研究科とISAAの教員間の交流から始め,将来的にはモスクワ国立大学やISAAからの学生の受け入れや共同研究等へ発展させたいと考えています。