9月1日~5日の5日間、Hokkaido Summer Institute 2025 文学部・文学院開講科目のひとつ、「史跡ツーリズム:北海道の場合2025」が開講されました。米国ポートランド州立大学のKenneth Ruoff (ケネス ルオフ)教授と、文学研究院国際交流担当のMichelle La Fay (ミシェル・ラフェイ)教授が協働で授業を行いました。
本科目は講義と史跡の現地視察を通して、植民地化、近代化、先住民族といったトピックを含め、史跡がいかに歴史的な物語を提供するかについて理解を深めることを目的としています。
講義でRuoff教授は、自身が訪れた日本や世界各地の史跡について紹介し、その歴史物語をいかに分析するかについて語りました。
Ruoff教授は、史跡を分析する際に重視すべき3つの点として、1. 誰がそのメッセージを発信しているのか、2. 史跡が伝えようとしている物語・メッセージは何か、3. その物語から何が省略されているのかの3つを挙げ、その中でも特に3番目の視点が最も重要になる場合が多いと言います。
受講生は、幼いころから大学入学までに、家族と一緒にあるいは学校行事として訪れた場所とその印象について短いレポートを提出し、その内容ついてディスカッションを行いました。

開講期間中、一同は大学キャンパス内の古河講堂と中央ローンを流れるサクシュコトニ川、キャンパス外の清華亭と北海道庁旧本庁舎(通称 赤れんが庁舎)に足を運び、実物を前にしながら分析方法を探りました。

受講生は、講義のない時間帯を利用して、北大植物園、豊平館、北海道神宮など札幌近郊の史跡を訪問し、その歴史的物語について各自発表を行いました。

史跡ツーリズムを扱う本講義は、Hokkaido Summer Institute2026にて2026年夏にも開講予定です。




