学芸リカプロ2020年度始動!オンライン実習報告

2020年度プログラム始動!

2020年度の「北海道大学 学芸員リカレント教育プログラム(学芸リカプロ)」が始まりました。今年度は、10月に北大総合博物館にて開催予定の企画展の準備・制作・運営・評価を中心に活動していきます。

新型コロナウイルス感染拡大の影響下、学芸リカプロの活動も大きな変更を強いられています。まず、これまでのように大学の講義室に集まって実習を行うことができません。また、多くの博物館、図書館、文書館等が休館しているため、展示に向けて資料や作品を見るための調査活動が非常に困難な状況にあります。現役学芸員の受講者の皆さんは、ご自身の職場でさまざまな対応を模索されています。その他の受講者の皆さんも、在宅勤務、お子さんの休校など、これまでとは異なる受講環境に身を置いています。

このような活動の難しさの中、それでもいま、できることを始めよう、限られた予算やさまざまな制約の中から生まれる新たな発想をたいせつにしよう、と2020年度の活動を始めることにしました。

オンライン実習という試み

実際に集まってディスカッションできないので、オンライン会議システムを活用して、ウェブミーティングと受講生メーリングリストを併用して、実習を進めていきます。5月11日(月)にトライアルウェブミーティングを行い、5月18日(月)に本格的に実習がスタートしました。受講者の都合を考慮し、ミーティングは午前と午後の2回に分けて開催され、どちらか都合のよい回に参加する形式としました。

直接会って話ができない制約がある一方で、これまで通うのが大変だった遠隔地の受講者や現在フランスに留学中の受講者の参加もあり、オンラインならではのメリットも感じられました。

この状況の中、これまで準備を進めてきた総合博物館での企画展の内容をどのように変更修正して実施するか、今村先生から提案があり、それに対して受講者からさまざまな意見を出していただきました。また、今後の進め方について、今村先生から活動スケジュールを提案いただきました。

参加者の中からは、こういう状況だからこそ、これまでの展示とは異なるチャレンジができるのでは、発信方法の工夫、双方向性のある展示、今後の展示の在り方について提言をといった積極的な意見が出されました。学芸リカプロは、受講者のバックグラウンドや専門領域、経歴や年齢の多様さが特徴のプログラムです。所属機関の制約にしばられない自由さもあります。この強みを活かして、10月の企画展に向けて大いに模索しながら活動していきたいと思います。

(学芸リカプロ事務局)