9回若手スピーカーシリーズ開催のお知らせ

日時:2014年3月20日(木)13:00-15:00

場所:文学研究科 E204室

スピーカー:河西 哲子准教授(北海道大学教育学研究院)

物体知覚における空間的統合と注意:出現物体上の活性化拡散を指標とする検討

アブストラクト

私たちが意図せずに「もの」を単位として見ることには,断片や特徴に注目しても,それらが属する物体全体の表象が強制的に活性化される物体ベースの注意(object-based attention)の機能が関わる。この神経メカニズムに関する研究は主に,物体があらかじめ存在する状況で調べられている一方で,私たちの研究室では物体の出現に伴う活性化拡散の時間的推移を,事象関連電位を用いて検討している。その中で,出現物体はあらかじめ存在する物体と類似した初期の空間的注意過程だけでなく,後続の注意過程を誘導することが示された。今回は新たに行った,物体による一連の空間的注意誘導過程の機能的意義を明らかにするための実験を紹介する。また,それら過程の個人差や学習との関連についても触れる。

問い合わせ先

Email: cerss@lynx.let.hokudai.ac.jp

*本スピーカーシリーズは北海道大学社会科学実験研究センターとの共催で行われます。