2025年11月14日から16日の3日間、香港中文大学と本研究院の協働授業が実施されました。この授業は、講義とフィールドワークを組み合わせたプログラム” International humanity and social science program for the solution to current social issues”です。
派遣先の香港中文大学からは、今年8月に開講されたHokkaidoサマー・インスティテュート2025「社会変動論:ジェンダー研究 2025」に招へい講師としてお招きした中野リン幸江教授(香港中文大学日本研究学科 学科長)に加え、YELLEN Jeremy Avrum准教授とTU Shiu Hong Simon講師、20名の学生が参加しました。本学からは、文学研究院の伍嘉誠准教授(社会学研究室)と文学部から9名(内2年生5名、3年生3名、4年生1名)、文学院から1(修士1年生)名、高等教育推進機構国際教育研究部から羅云潔特任助教が参加しました。
本プログラムの事前準備として、香港の都市問題や移民問題に関する英語文献の輪読、日本における外国人問題をテーマとした研究、10月10日および31日の2回にわたる英語でのプレゼンテーション練習、事前オリエンテーションが本学で実施されました。
本学からの参加者は、11月13日午後に新千歳空港を出発し、香港空港に到着した後、宿泊先のPanda Hotelへバスで移動しました。
プログラム1日目(11月14日金曜日)
午前中は、香港中文大学日本研究学科で打合せ後、日本研究学科と大学図書館、文物館を訪ねるキャンパスツアーが開催されました。
続いて、香港中文大学の担当教員(NAKANO Lynne先生、YELLEN Jeremy先生)および学生と昼食会で交流しました。
午後からは香港中文大学において4つの講義に参加し、香港と日本における移民政策や都市課題、両社会に共通する構造的問題や文化的相違点について社会学的視点から理解を深めました。
講義1 LEUNG Ernest, PhD, CUHK, “Two Moments in East Asia’s Co-constituted Modernity: The Nishihara Loans of WWI and Agricultural Collectivism in WWII”
講義2 Prof. NAKANO Lynne, Wing Huang PhD, “Women Primary Earners in Hong Kong”
講義3 Associate Prof. NG Ka Shing, “Xenophobia and Hong Kong People in Japan”
講義4 Dr. LUO Yunjie, “Maternal and Child Health of Foreign Residents in Japan”
講義の後は、Mong Kokで市内見学と夕食に出かけました。
プログラム2日目(11月15日土曜日)
午前中にChe Kung Temple(車公廟)見学後、香港中文大学構内の食堂で昼食、Pavilion of Harmony(天人合一広場)で記念撮影を行いました。
午後からは、TU Shiu Hong Simon講師(Lecturer, CUHK)の授業”Theory & Methods in Japanese Studies”へ参加、その後、本学の学生10名による英語プレゼンテーションおよび香港中文大学の学生2名による研究発表が実施されました。
ここでは、共同発表やグループ討論を通して両校の学生が異なる社会的・文化的背景をもつ中で協働・対話を経験し、相互理解を深めました。夜遅くまで続いたプレゼンテーションと研究発表終了後はFo Tan で夕食を取りました。
プログラム3日目(11月16日日曜日)
最終日は午前中に九龍寨城公園とHong Kong Museum of History(香港歴史博物館)を見学しました。このフィールドワークでは、歴史的背景のある都市空間の視察を通じ、講義で学んだ歴史・制度・文化の関係を実際に訪れた土地の文脈の中で把握しながら、社会構造を具体的に読み解く力を養いました。

午後はTsim Sha Tsui地区ほか、九龍半島から香港島へ船で渡り、Victoria HabourとVictoria Peakを視察しました。
視察後、香港滞在最後の夜は宿泊先のPanda HotelがあるTsuen Wanのローカルな食堂で夕食。

翌日は早朝にバスで香港空港へ移動。朝8:50発の香港航空で帰国し、新千歳空港で現地解散となりました。
短い期間でしたが、講義やフィールドワークだけではなく、昼食や市内見学での積極的な交流を通して、両校から参加した学生の相互理解を深める、充実したプログラムとなりました。













































