書香の森企画展示「北緯43度線を辿って多文化都市トロントにおける移民街の情動―」

フライヤー

書香の森の企画展示を更新しました。この展示は、髙橋昂輝 准教授(地域科学研究室)が、10年超に及ぶカナダトロントの移民街でのフィールドワークで撮影した写真群をもとに、多文化都市と移民たちの実像を紹介する展示です。髙橋准教授監修のもと、地域科学研究室の学生が企画したものです。

北緯43度線を辿って―多文化都市トロントにおける移民街の情動―

ごあいさつ

本展示は,札幌と同じ北緯43度線上に位置する都市、カナダ・トロントの移民街に関する写真展です。イギリスの公共放送局BBCによると、トロントは世界一の多文化都市とされ、総人口のおよそ2人に1人を移民が構成し、市内には、200以上のエスニック集団の人々が共に暮らしています。多様な人口構成を反映し、トロント市には10を超える移民街が存在するとされています。

この写真展では、学術的な表現から「こぼれ落ちる」移民街を舞台とする人々の営みや情緒に特に焦点を当てています。展示写真には、人口の集積度がこれまで最も高いとされてきたポルトガル系の移民街を中心としながら、トロントのダウンタウンや他の移民街、さらにはLGBTQ+のパレードなどで撮影されたものも含まれます。このほか、「外国地誌」の授業内で実施したワークショップで制作された“TORONTO 43 SAPPORO”のオブジェも展示されています。このオブジェは、受講生約70名による共同作品であり、札幌で読まれる新聞、トロントの主要な新聞のほか、ポルトガル系移民コミュニティの内部で流通するエスニック新聞の古紙を使った多言語新聞のコラージュ作品です。

札幌から北緯43度線を辿って、トロントの街の賑わい、そして多様な文化を背景とする人々の営みを感じていただければ幸いです。

髙橋昂輝研究室 一同

展示会期

  • 2025年3月21日(金)〜5月30日(金)
    平日 9:00〜17:00

展示会場

  • 文学研究院 玄関ホール横 書香の森展示スペース

企画展示関係者

  • 主催:北海道大学大学院文学研究院
  • 企画・監修:髙橋 昂輝[地域科学研究室]
  • 企画:森田 明徳[地域科学研究室・大学院生]
       芳賀 みの里、清水 龍之介[地域科学研究室・学部生]
  • 印刷デザイン:髙橋 昂輝[地域科学研究室]
  • 後援:札幌市国際部、札幌市教育委員会、北海道新聞社、北海道地理学会、在日ポルトガル大使館文化部
  • 協力:
    書香の森展示WG(浅沼敬子[芸術学研究室]、今村信隆[芸術学研究室]、佐々木亨[博物館学研究室]、橋本雄一[地域科学研究室])、森岡和子[研究推進室]
お問い合わせ
  • 今村 信隆(芸術学研究室)no_imamura@let.hokudai.ac.jp