櫻井 義秀

プロフィール

櫻井 義秀 特任教授 / SAKURAI Yoshihide
研究内容

日韓中の宗教文化、タイの地域社会開発を中心に研究しています。近現代社会の動向は宗教文化の理解なしでは済まされませんし、宗教文化を理解するためには当該社会の動向を知る必要があります。宗教社会学は面白いですよ。

研究分野
宗教・文化社会学、タイ地域研究、東アジア宗教研究、ウェルビーイング研究
キーワード
日韓宗教文化交流、カルト問題、宗教の社会貢献、地域開発、社会資本
文学研究院 所属部門/分野/研究室
人間科学部門/社会学分野/社会学研究室
文学院 担当専攻/講座/研究室
人間科学専攻/社会学講座/社会学研究室
文学部 担当コース/研究室
人文科学科/人間科学コース/社会学研究室
連絡先

研究室: 300
TEL: 011-706-4195
FAX: 011-706-4195
Email: saku*let.hokudai.ac.jp 
(*を半角@に変えて入力ください)

研究生を希望される外国人留学生(日本在住者をふくむ)は、「研究生出願要項【外国人留学生】」に従って、定められた期間に応募してください。教員に直接メールを送信しても返信はありません。
関連リンク

Lab.letters

Lab.letters 研究室からのメッセージ
社会学研究室櫻井 義秀 特任教授

人生を謳歌する国民性に惹かれ
「微笑みの国」の真実を知る

タイは階層格差や地域格差が大きい国です。地方の村はどこも暮らしが厳しいと書くと、食うや食わずの姿を思い描くかもしれません。タイは世界有数の米輸出国。貧しい農村部でさえ前年の米を食べ尽くすことは少なく、餓えとは無縁な土地なのです。しかし、農産物の価格が安すぎるために、子どもを中学校や高校に通わせるための現金収入が得られません。国際支援NGOによる地域開発や出稼ぎという自助努力がなされています。

私がタイ研究に惹かれる理由は、こうした経済格差や不安定な政情の中でも人生を楽しもうとする彼らの明るい民族性にあります。仏教の輪廻思想の前では今生は一時のもの。功徳を積んで来世につなげる宗教文化がタイ人の日常を支えているのです。

櫻井教授のタイ関連の著書
東北タイの地域研究が専門の櫻井教授(写真中央)

自分のことは自分で考える
実社会を前に思考の柔軟体操

大学とはみなさんが社会に出るための知識、判断力、思考力を養う場です。大学側にはみなさんの成長を見守る教育責任があります。私が長年力を注ぐキャンパス内の「カルト」予防対策もその一環です。大学での学びを妨げない、学生の自立した人間性を養う環境づくりを目指しています。

社会学とは社会の見方を提供する学問です。白黒がつかない社会問題や人間関係を内包する社会とどういう距離感を持って関わっていくのか。答えを出すのはみなさん自身です。異文化を通して自分の社会を考える。海外の地域研究に取り組む先輩たち、日本の学問や文化を学びに来る留学生の姿もぜひ参考にしてください。

(聞き手・構成 佐藤優子)

メッセージ

社会調査士の資格が取れます

新聞・テレビ・インターネットあらゆるメディアにおいて人を説得する際に、調査結果が根拠として引用されます。しかし、その解釈は妥当かどうか。調査の方法、脈絡、社会学的な論理の立て方を知らないと簡単に欺されます。社会の情報を読み解くリテラシーが身に付くところが社会学研究室です。

学部・大学院を問わず、人文・社会科学において大学の学習課目だけで取れる資格は少ないものです。それで専門職に就けるわけではありませんが、専門的知見を身につけたという証明書をもって世に出れば、どこかであなたを助けてくれるかもしれません。

研究活動

略歴

山形東高校卒、北海道大学文学部卒、北海道大学大学院文学研究科博士課程中退、北星学園女子短期大学専任講師、北海道大学文学部専任講師、助教授を経て現職。

主要業績

著書(単著)
著書(編著・共著)

所属学会

  • 日本社会学会
  • 日本宗教学会
  • 「宗教と社会学会」
  • 日本タイ学会
  • 北海道社会学会
  • American Academy of Religion
  • International Society for the Sociology of Religion
  • International Cultic Studies Association

教育活動

授業担当(文学部)

  • 社会システム科学概論
  • 社会変動論
  • 社会学演習
  • 社会学特殊演習

授業担当(文学院)

  • 社会学特殊講義
  • 社会学理論特別演習
  • 社会集団論特別演習

授業担当(全学教育)

  • 社会の認識

おすすめの本

  • 葛西賢太『現代瞑想論』春秋社。
    瞑想というと、座禅やヨーガの瞑想、スピリチュアルな瞑想体験を思い浮かべる人も多いと思うが、私たちの日常生活のなかでも一生懸命に何か に取り組んでいる時に、特別な時間感覚や透明な意識状態になることがある。本書は瞑想を宗教から解き放ち、日常生活の中における非日常体験と して心理学的に考察するものである。平易な文章の行間に著者自身の瞑想体験に基づく落ち着きや時間の流れが感じられる。