2019.10.17

なぜ歴史を学ぶのか

著者名:
リン・ハント(著)、 長谷川 貴彦(訳)
文学院・文学研究院教員:
長谷川 貴彦 はせがわ たかひこ 教員ページ

内容紹介

フェイク・ニュースや歴史修正主義の氾濫、そしてトランプ政権の誕生。21世紀初頭の「真理」や「真実」という概念が希釈化されていくような時代に、歴史学には何ができるのか。そうした問いに対する答えを与えてくれる書物が刊行された。著者によれば、「現在の諸問題に対する謙虚な姿勢、排外主義に対する批判的態度、他民族や文化に対する開かれた態度などを涵養する」「歴史学は、専制政治に対する最良の防衛策となる」のである。

著者からのコメント

原著は、Lynn Hunt, History: Why it Matters? (Cambridge : Polity Press, 2018). 英国ポリティ出版社の学問のアクチュアリティを問う“Why it Matters”シリーズの第1回配本の書として出版されている。出版社の案内によれば、本シリーズは、「簡潔かつ迫真の書において、世界の指導的思想家たちがみずからの学問分野の重要性を主張し、新たな世代の学生・研究者たちを覚醒しようとするものである」という。ハントの背景となるアメリカ合衆国と同様の問題状況が散見されるこの日本においても、多くの読者に読まれることを期待している。

ISBN: 9784000241793
発行日: 2019.10.17
体裁: A6判・120ページ
定価: 本体価格1,600円+税
出版社: 岩波書店
本文言語: 日本語

〈主要目次紹介〉

第1章 空前の規模で
第2章 歴史における真実
第3章 歴史をめぐる政治学
第4章 歴史学の未来