内容紹介
「産業革命」をめぐっては、長い論争の歴史があり、それらは、次の3点に集約される。なぜ、産業革命は、1800年ごろまでは優勢だったアジアではなく、ヨーロッパ、なかでもイギリスで最初に起こったのか。産業革命が「革命」と言われるのはなぜか。産業革命によって人びとの生活はどのように変化したのか。本書は、産業革命の歴史的な前提条件や影響を考察することで、現代の構造的問題の解明にもつなげようとする意欲作である。
著者からのコメント
本書は、狭義の経済史的アプローチだけではなく、グローバル・ヒストリー、環境史、科学史、社会史・文化史など多様なアプローチを通じて、産業革命の歴史を概観している。そこでは、総じて、「産業革命はなかった」としてきた修正主義的な見解に対して、新たな観点から産業革命の意義が擁護されている。産業革命論の現状を知るうえで、格好の書物である。
外部リンク
〔出版社〕白水社の紹介ページ