竹内 康浩

プロフィール

竹内 康浩 教授 / TAKEUCHI Yasuhiro
研究内容

19・20世紀のアメリカ文学における散文作品

研究分野
アメリカ文学
キーワード
アメリカ文学
文学研究院 所属部門/分野/研究室
人文学部門/表現文化論分野/欧米文学研究室
文学院 担当専攻/講座/研究室
人文学専攻/表現文化論講座/欧米文学研究室
文学部 担当コース/研究室
人文科学科/言語・文学コース/欧米文学研究室
連絡先

研究室: 312
TEL: 011-706-2311
Email: takeuchiyasuhiro*let.hokudai.ac.jp 
(*を半角@に変えて入力ください)

研究生を希望される外国人留学生(日本在住者をふくむ)は、「研究生出願要項【外国人留学生】」に従って、定められた期間に応募してください。教員に直接メールを送信しても返信はありません。
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Lab.letters

Lab.letters 研究室からのメッセージ
欧米文学研究室竹内 康浩 教授

小説は自己を映し出す鏡
西洋文学、受容から発信の時代へ

マーク・トウェイン、フィッツジェラルド、サリンジャー等の作品を読んで、みなさんはどこにひっかかりを感じたり、何に共感したりしますか。小説を読んでいると、最初は作中人物の心情や筋の展開に心を奪われていたのに、気づくと物語の中に読み手である自分の姿を見出してしまうことがあります。鏡を見るのと似た感じです。

今、国内の西洋文学研究は変わりつつあります。英米での先行研究を受容する時期を経て、現在は日本人研究者も自説を海外の学術研究誌や学会で発表する発信の時代。そうした場面でも、根底には作品を通じて「自分とは何か」という問いかけに正面から向き合う真摯な姿勢があるべきだと思います。

 
竹内教授の研究作品『ライ麦畑でつかまえて』の舞台にもなったニューヨーク・セントラルパーク(撮影:竹内教授)

安易な思考の近道を選ばない
すべての答えは目の前にある

文学研究の落とし穴は”ファースト・フード的思想”です。手っ取り早く答えを知りたくて、他人の説を寄せ集めて体裁を整えてしまう。みなさんには思考の近道を選ばずに、一つ一つの議論に納得しながら前に進んでもらいたい。

思えば小説とは単純なもので、ページの上に全てが書いてある。しかし、不思議なことに読み手によって見ているものが全然違う。これは映画も同じで、スクリーンに映っている全てを私たちは見ているでしょうか。この講座での学びを通じてぜひ曇りの少ない視野を手に入れ、不確かな情報が行き交う社会に出てからも大いに活用してほしいものです。

(聞き手・構成 佐藤優子)

メッセージ

自分にとって本当に大切な問題を妥協なく考え続けることは大変苦しいです。しかし、学生の皆さんには、解けても解けなくても普通に飯がのどを通るような問題を研究テーマにして欲しくはありません。まじめな詩人や作家は、やせがまんしながら堂々と、あるいはこっそり、本当の問題と格闘しています。そのものすごさに感動しながら、私たちもどこまでやれるか試してみたいものです。

研究活動

略歴

愛知県立半田高校卒、東京大学文学部卒。朝日新聞記者を経て、東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了、東京大学助手、一橋大学助教授、ジョンズ・ホプキンズ大学客員研究員、奈良女子大学助教授。その後、現職。

主要業績

所属学会

  • 日本英文学会
  • 日本アメリカ文学会
  • MLA

教育活動

授業担当(文学部)

  • 英米文学史概説
  • 英米文学
  • 英米文学演習 I

授業担当(文学院)

  • 研究倫理・論文指導特殊講義
  • 英米文学特殊講義
  • 英米文学特別演習 II

授業担当(全学教育)

  • 文学の三大問題

おすすめの本

他の本たちに悪くて、一冊だけを示すことはできません。学生の皆さんには、良い本たちにあなたがたを選んでもらえるよう、常に心の準備をしておいてもらいたいと思います。