2021.10.25

格差の社会学入門(第2版)

学歴と階層から考える
著者名:
平沢 和司(著)
文学院・文学研究院教員:
平沢 和司 ひらさわ かずし 教員ページ

内容紹介

「格差社会」の格差とは何を指すのか、どの程度の格差があるのか、格差は拡大しているのか、なぜ格差が生じるのか。こうした問いに対して、社会学における結果と機会の不平等という視点から論じたテキストである。具体的には、所得・貧困・非正規雇用・社会階層・階層移動・高等教育を受ける機会・学歴社会などについて、理論とデータに基づいて考察している。

著者からのコメント

2014年に刊行した同書の第2版である。改訂に際しては、以下のような拡充を試みた。(1)第5章以降で中心的なSSMデータを2005年調査から2015年調査に差し替えるとともに、ジェンダー差にできるだけ言及するようにした。(2)各章末に「発展」という欄を新設し、経済学・社会福祉学など関連分野への学習の契機となる内容を加筆した。(3)「コラム」を調査や概念の解説に特化させ、一部を発展へ移した。(4)中流意識・ミンサー型賃金関数などの説明を加えるとともに一部の記述を見直した。(5)注を章末から脚注に移し、あらたに索引を設けることで,読みやすくまた探しやすくした。

ISBN: 9784832968813
発行日: 2021.10.25
体裁: A5判・210ページ
定価: 本体価格2,700円+税
出版社: 北海道大学出版会
本文言語: 日本語

〈主要目次紹介〉

  • 第1章 格差社会を考える視点──本書の分析枠組
  • 第2章 所得の格差──格差は拡大しているのか
  • 第3章 貧困と生活保護──貧困をどう捉えるか
  • 第4章 非正規雇用──何が問題か
  • 第5章 社会階層と階級──人びとをどう分けるのか
  • 第6章 世代間移動──階層は再生産されるのか
  • 第7章 学歴社会──学歴によって到達階層は異なるのか
  • 第8章 機会の不平等(1)──出身階層によって学歴は異なるのか
  • 第9章 機会の不平等(2)──なぜ大学に進学する人としない人がいるのか
  • 第10章 機会の不平等(3)──その趨勢と課題