2024.1.15

無作為抽出ウェブ調査の挑戦

著者名:
杉野勇 平沢和司 編
文学院・文学研究院教員:
平沢 和司 ひらさわ かずし 教員ページ

内容紹介

近年は社会全体のITC化の波が社会調査にも及び,調査対象者がスマホやパソコンから回答するウェブ調査(インターネット調査)が隆盛をきわめている。ただしそれらのほとんどは調査会社に登録しているモニターを対象に行われており,社会全体の縮図になっていない。そこで対象者を住民基本台帳から無作為抽出して,郵便で対象者に調査を依頼しウェブ上で回答してもらうことにした。本書はその試みに関する分析結果である。

著者からのコメント

 本書は過去数年にわたる科研費による調査研究の成果をまとめたものです。無作為抽出ウェブ調査は方法論的には望ましいものの,コストが高いという難点があります。それをどう克服するかを,引き続き研究しています。

ISBN: 9784589043047
発行日: 2024.1.15
体裁: A5判・208ページ
定価: 本体価格3600円+税
出版社: 法律文化社
本文言語: 日本語

〈主要目次紹介〉

序章 無作為抽出ウェブ調査の試み 問題関心と調査概要 平沢和司 杉野 勇

 

第Ⅰ部 調査方法の検討
第 1 章 無作為ミックスモード調査の可能性 ウェブ法と郵送法の比較を中心に 平沢和司・歸山亜紀
第 2 章 無作為抽出回答者と非確率オンラインパネル回答者の比較 分析結果の一般化可能性の観点からの検討 杉野 勇
第 3 章 リスト実験によるセンシティブな内容の質問の試み ネットにおける在日韓国・朝鮮人についての否定的な書き込み経験率の推定 小林大祐

 

第Ⅱ部 調査内容の分析
第 4 章 東京五輪についての社会意識の分析 階層帰属意識と政治意識  轟 亮
第 5 章 定住外国人に対する態度の可変性 サーベイ実験による国名の違いの検討 杉野 勇
第 6 章 イデオロギーと社会意識 非確率パネルによる追跡調査の分析 尾嶋史章
終 章 無作為抽出ウェブ調査の展望 その必要性と今後の課題 杉野 勇