プロフィール
- 研究内容
『万葉集』の旅の歌(羈旅歌)の表現様式の来歴を、従来の羈旅歌論の前提的枠組みを問い直しつつ追究しています。今は研究対象を『風土記』などに広げ、中央文化がへき地をどのように眼差してきたのかを考えています。
- 研究分野
- 上代文学
- キーワード
- 羈旅歌、『万葉集』、『風土記』、都鄙意識
- 文学研究院 所属部門/分野/研究室
- 人文学部門/表現文化論分野/日本古典文化論研究室
- 文学院 担当専攻/講座/研究室
- 人文学専攻/表現文化論講座/日本古典文化論研究室
- 文学部 担当コース/研究室
- 人文科学科/言語・文学コース/日本古典文化論研究室
- 連絡先
研究室: 414
Email: sekiya.yuichi*let.hokudai.ac.jp
(*を半角@に変えて入力ください)研究生を希望される外国人留学生(日本在住者をふくむ)は、「研究生出願要項【外国人留学生】」に従って、定められた期間に応募してください。教員に直接メールを送信しても返信はありません。- 関連リンク
メッセージ
高校までの学校の授業で古文への苦手意識を持ってしまった人こそ、大学で日本古典を学ぶことをお勧めします。『万葉集』を紐解けば、そこには未分化でありながら実に多彩な、あたかもカンブリア紀の原始生物のごとき不思議な歌の世界が広がっています。歴史上の人物によるあけすけな愛の歌、壮大な歴史を語る叙事詩のごとき宮廷挽歌、田舎に伝わる不思議な話を詠んだ伝説歌、防人や過労死した下級役人など律令体制のはざまで苦しむ人々の声を伝える歌……『古今集』によって歌の詠み方が確立する以前、倭歌(やまとうた)の表現可能性はここまで広かったのかと思うでしょう。文学史の始発点である上代(奈良時代以前)の作品を学ぶことで、あり得た“もう一つの日本文学”の姿をあれこれと想像することもできます。 日本古典の研究は、今も関西や関東など日本の〈中央〉で最も盛んですが、万葉時代の人々が目にした自然環境は、人口密度の低い今日の北海道に近いものだったはずです。北海道という〈周縁〉の地で古典を学ぶことは、〈中央〉とは異なる視点から作品に対することにつながります。私たち現代の読者は、前世代とは異なる社会や文化環境下で、異なる悩みや希望を抱く生身の存在です。長く読まれ続けてきた古典であっても、今日的問題意識を持って作品に向き合えば、おのずから先行世代とは異なる読みや見方が生まれると信じています。
研究活動
略歴
北海道大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)。旭川工業高等専門学校非常勤講師、北海道教育大学釧路校准教授などを経て現職。
主要業績
- 「交差する旅人と死者―柿本人麻呂「石中死人歌」における〈羈旅〉―」(『美夫君志』109号、2024年11月)
- 「『常陸国風土記』香島郡「童子女松原」説話―「神郡」成立前史」(『語学文学』第61号、2022年12月)
- 『万葉集羈旅歌論』(北海道大学出版会、2021年3月)
所属学会
- 北海道大学国語国文学会
- 上代文学会
- 美夫君志会
- 萬葉学会
- 古代文学会
- 風土記研究会
- 全国大学国語国文学会
教育活動
授業担当(文学部)
- 日本文学史概説
- 日本文学
- 日本文学演習
授業担当(文学院)
- 日本古典文化論特別演習
- 文献学(国語・国文)特別演習
授業担当(全学教育)
- 芸術と文学
おすすめの本
- 金文京『漢文と東アジア 訓読の文化圏』(岩波書店、2010年)
漢文訓読は日本人の独創ではなく、古代中国でサンスクリット語仏典を翻訳する方法にその淵源があった―日本における漢字文化を東アジア規模でとらえるスケールの大きな議論が魅力的です。