プロフィール

応 雄 教授 / YING Xiong
研究内容

映画論、表象論、中国映画・文学論

研究分野
映像表象論
キーワード
未来、無理数的世界
文学研究院 所属部門/分野/研究室
人文学部門/表現文化論分野/映像・現代文化論研究室
文学院 担当専攻/講座/研究室
人文学専攻/表現文化論講座/映像・現代文化論研究室
文学部 担当コース/研究室
人文科学科/言語・文学コース/映像・現代文化論研究室
連絡先

研究室: 422
TEL: 011-706-4020
Email: yingpang*let.hokudai.ac.jp 
(*を半角@に変えて入力ください)

研究生を希望される外国人留学生(日本在住者をふくむ)は、「研究生出願要項【外国人留学生】」に従って、定められた期間に応募してください。教員に直接メールを送信しても返信はありません。
関連リンク

Lab.letters

Lab.letters 研究室からのメッセージ
映像・現代文化論研究室応 雄 教授

スクリーンを走る一秒間二四コマ
人生も映画のように走ればよい

「物質にせよ精神にせよ、実在は、われわれにとって、不断の生成としてあらわれる。……実在は、決して、できあがった何ものかではない」(ベルクソン)。

「神は計算して世界をつくるという話がまったく本当だとしても、その計算はけっしてきちんと割り切れるようになるものではない。計算の結果に残るそのような割り切れなさ、そのような解消されない不等性、それこそが、世界の条件をなしているのである」(ドゥルーズ)。「予定調和」に基づく古典的映画と異なり、真の現代的映画は、「出来損ない」の相貌を帯びつつ世界や人生を捉える。私もそれに似たようなアプローチを試みているところです。

最近の研究やゼミではこんなのをやっています。
サンフランシスコの坂道は変化とともにある映画を誘う(応教授撮影)。

偏りを排した幅広い教養を糧に
新しい変化を恐れない研究者へ

何を専門としているかと関係なく、人文学にまつわる幅広い知識を身につけてほしいと思っています。修士・博士論文では、先行研究をなぞるだけでなく、必ず新しい「何か」をあなた自身が書かなければなりません。その「何か」を見い出す際にも、映画以外の広い教養がおおいに役立ってくれます。映像・表現文化論を含む人文学は、つねに新しい変化が待たれる分野です。現状に満足せず先に進むことを恐れない研究姿勢は、皆さんの人間としての成長をも後押ししてくれることでしょう。広がりと新しい発見がつねに授業のキーワードになっています。

メッセージ

『気違いピエロ』の冒頭でベルモンドが朗読するエリー・フォールのベラスケス論の一節はこのように始まります、「ベラスケスは五十歳をすぎてからはもはや、形のはっきりしたものは少しも描こうとしなかった。彼は大気と黄昏とともに対象のまわりをさまよい、背景の陰影と透明さのなかに、彼の沈黙の交響楽の見えない中心をなしている、痙攣するかのような色彩をとらえていた」と。形態と形態の間にあるもの、大気、塵、陰影、波動といったようなものを捉えてみる、このことに人文学の素晴らしい出会いがあるはずです。

研究活動

主要業績

  • 【著書】『中国映画のみかた』【編著】大修館書店、2010年、pp.1-307。
  • 【著書】『中日影像文化的地平線』【共編著】、中国電影出版社、2009年、pp.1-225。
  • 【論文】「水の映画―ジャン・ヴィゴ、ジャン・ルノワール、費穆(上)」、『層―映像と表現』第3号、ゆまに書房、2009年、pp.122-136。
  • 【論文】「徳勒茲《電影1》中的“運動影像”」、『電影芸術』、2009年第4号、pp.112-118。
  • 【論文】「バスター・キートン、機械、中国の<工業題材映画>」、『ヴィジュアル・クリティシズム 表象と映画=機械の臨界点』(中山昭彦編)、玉川大学出版部、2008年、pp.127-154。
  • 【論文】「張徹映画にみる運動」、応雄、『層―映像と表現』創刊号、2007年、pp.70-94。
  • 【論文】「過剰が呼びかけた時―文革映画、『南海長城』(1976)、<政治化したマゾヒズム>」、応雄、『映像学』、査読有、第77号、2006年、pp.23-41。
  • 【論文】「二元理論、双重遺産:何其芳現象」、『文学評論』、1988年第6期、pp.18-27。

所属学会

  • 日本映像学会

教育活動

授業担当(文学院)

  • 映像表象文化論特殊講義
  • 映像表象文化論特別演習

授業担当(全学教育)

  • 芸術と文学