〈特集図書展示No.21〉文学院 メンバー著書紹介

書香の森・特集展示の更新を行いました。今回は2020年4月から新たに文学院・文学研究院のメンバーに加わった教員の著書を紹介します。

展示図書リスト

  • 宋代の学校
     祭祀空間の変容と地域意識
    梅村 尚樹 著 山川出版社 2018年
    〈教員コメント〉中国前近代の学校は、学生にとって単に勉強する場ではなく、知識階層として自らのアイデンティティを獲得していく場でもあった。地域社会の核へと変貌した学校を、儀礼祭祀の面から読み解いていく。
  • フィールドの見方
     100万人のフィールドワーカーシリーズ
    増田 研/梶丸 岳/椎野 若菜 編、國木田 大 分担執筆 古今書院 2015年
    〈教員コメント〉本書は、文理を横断した異なる分野のフィールドの「見方」が、豊富なエピソードとともに紹介されます。私は、第5章「シベリア・極東ロシアの遺跡を掘る:自然科学の眼で見た発掘現場」を担当しています。
  • 暗黒舞踏の身体経験
     アフェクトと生成の人類学
    コーカー・ケイトリン 著 京都大学学術出版会 2019年
    〈教員コメント〉著者はダンサーでもあるアメリカ人人類学者です。本書で彼女は暗黒舞踏という前衛的なパフォーマンスへのフィールドワークを通して、身体経験への固定概念を覆す、新たな「体の人類学」の展開に挑んでいます。

  • 北大総合博物館のすごい標本
    北海道大学総合博物館 編、山本順司 分担執筆 北海道新聞社 2020年
    〈教員コメント〉北大総合博物館が所蔵する300万点の標本から、よりすぐった100点を取り上げ、美しい写真とともに解説しています。陸上植物、菌類、藻類、昆虫、魚類、無脊椎動物、古生物、岩石・鉱物、考古、学術資料アーカイブ・科学機器の10分野の精髄をご覧ください。
  • 時間軸で探る日本の鳥 web書香の森
     復元生態学の礎
    黒沢 令子・江田 真毅 編著、久井 貴世 分担執筆 築地書館 2021年
    〈教員コメント〉多様な専門性を持つ9名の研究者が、「鳥を巡るタイムマシンの旅に出よう」をテーマに、化石、遺伝情報、考古遺物、絵画資料、文献史料、現代の野外調査などの観点から、日本の鳥類の歴史についての知見を披露していく。
  • 男旦(おんながた)とモダンガール →web書香の森
     二〇世紀中国における京劇の現代化
    田村 容子 著 中国文庫 2019年
    〈教員コメント〉男が女役を演じる「おんながた」、これを中国語では「男旦(ナンタン)」と呼ぶ。京劇における「男旦」の興亡史を手がかりに、女優の登場、劇評の発達、近代劇の流入など、20世紀中国演劇の現代化を解き明かす。
  • ポストコロナ時代の東アジア
     新しい世界の国家・宗教・日常
    玄 武岩・藤野 陽平 編、伍 嘉誠 分担執筆 勉誠出版 2020年
    〈教員コメント〉大きく変動する局面を前に、人文社会科学においても「コロナ研究」を展開することが至急の任務である。本書は、こうした試みとして、コロナに関する先駆的な人文社会科学の研究成果を収録したものである。