連珠

プロフィール

李 連珠 教授 / LEE Yeonju
研究内容

主な研究分野は、韓国語諸方言及び、中期朝鮮語のアクセント論。記述言語学的な手法に基づいた韓国語諸方言のアクセント研究及び、中期朝鮮語の文献資料からのアクセントを研究しています。最近は、日韓対照研究(対照言語学)にも興味を持っています。

研究分野
言語学、韓国語学、日本語学、音声学、音韻論(特にアクセント論)、日韓語対照研究
キーワード
韓国語、日本語、アクセント論、音韻論、日韓語対照研究
文学研究院 所属部門/分野/研究室
人文学部門/言語科学分野/言語科学研究室
文学院 担当専攻/講座/研究室
人文学専攻/言語科学講座/言語科学研究室
文学部 担当コース/研究室
人文科学科/言語・文学コース/言語科学研究室
連絡先

研究室: 310
TEL: 011-706-3063
FAX: 011-706-3063
Email: yeonju-lee*let.hokudai.ac.jp 
(*を半角@に変えて入力ください)

研究生を希望される外国人留学生(日本在住者をふくむ)は、「研究生出願要項【外国人留学生】」に従って、定められた期間に応募してください。教員に直接メールを送信しても返信はありません。
関連リンク

Lab.letters

Lab.letters 研究室からのメッセージ
言語科学研究室李 連珠 教授

韓国語アクセント研究の第一人者
地域、時代を超えた法則を発見

韓国語の音声学・音韻論の中でもアクセントに関心を持った私が最初に目を向けたのは、出身地でもある韓国の慶尚道、大邱(テグ)の方言でした。現地でのフィールドワークで得たデータをもとに、『韓国語の漢字語及び漢字1字1字のアクセント–慶尚道大邱(テグ)方言を中心に–』という論文を著し、予測されるアクセント規則を導き出しました。

この共時的な研究を続けていくうちに、現代慶尚道大邱方言と、時代が異なる中期朝鮮語の漢字語のアクセントが実は対応関係にあるという通時的な新発見にもたどり着くことができました。アクセントはまだまだ開拓の余地がある魅力的な分野です。無数にある言葉の海に沈んでいるアクセント規則を見つけた瞬間に味わうときめきは、言語学者冥利につきる感動です。

15世紀の仏教教典。ハングル文字の左側に付いている傍点により、当時の音調が記されている。
フィールドワークでお世話になったインフォーマント(情報提供者)のご夫婦との記念写真。

素直な耳と正しく書き記す手
現地で打ち解ける、大きな心

フィールドワークへ行く前に、記述言語学的な訓練が必要です。”耳を素直にする”音声学もその一つ。母語干渉を受けず、聞いた通りの言葉を国際音声記号で正確に書きとめる練習を積めば、誰でも基礎を身につけることができます。そしていよいよ現地へ赴き、インフォーマントの方々と接する際には、お互い人間同士の交流であるという基本を大切にしてほしい。異なる文化風習に触れ、目上の方との接し方を学ぶことで、人間としても大きく成長してもらいたいですね。

(聞き手・構成 佐藤優子)

メッセージ

私が日本語のアクセント研究に興味を持ち始めるようになったきっかけは、非日本語母語話者にどうすればより自然な日本語を教えることができるかということを考えたことでした。 

アクセントの研究は、日本の言語学のなかで最も盛んなもの一つであり、ユニークな部分でもあります。それは、日本語のアクセントが英独仏などの言語のアクセントと性質の違うものであることから、日本人により独特な研究が行われてきたためです。

音声学から出発し、やがては音声学とは区別された音韻論への考え方を導入することになるアクセント研究史の過程や、構造主義および生成音韻論といった様々な言語学の視野からのアクセント研究の方法にいたるまで、とても魅力的なアクセント研究の世界があります。

私自身は、そのような日本語アクセント論を勉強しながら、主に現地調査による韓国語諸方言のアクセントおよび、文献資料からの中期朝鮮語のアクセント研究を行ってきました。

韓国語と日本語の音声や音韻論は勿論のこと、日韓語の対照研究に関心を持っている人も大歓迎です。どうぞ、お気軽に李研究室を訪ねてください。

研究活動

略歴

東京大学大学院言語学専門分野博士課程満期修了。同研究室助手、聖心女子大学・國學院大学における非常勤講師を経て、北大現職につく。

所属学会

  • 日本言語学会
  • 日本音声学会
  • 朝鮮語研究会
  • 朝鮮学会
  • 日本語学会
  • 日本方言学会

教育活動

授業担当(文学部)

  • 言語学概論
  • 言語学

授業担当(文学院)

  • 言語学特殊講義
  • 言語学特別演習

授業担当(全学教育)

  • 外国語演習