蔵田 伸雄

プロフィール

蔵田 伸雄 教授 / KURATA Nobuo
研究内容

再生医療技術などに関わる生命倫理、世代間倫理などの環境倫理学、リスクや遺伝子組換え技術等に関わる科学技術倫理、カント哲学、メタ倫理学、現代英米規範倫理学・政治哲学、科学技術社会論

研究分野
応用倫理学、現代英米倫理学、西洋近現代哲学(特にカント)
キーワード
人間の尊厳、リスク、生命倫理、科学技術倫理、サステイナビリティ
文学研究院 所属部門/分野/研究室
人文学部門/哲学宗教学分野/哲学倫理学研究室
文学院 担当専攻/講座/研究室
人文学専攻/哲学宗教学講座/哲学倫理学研究室
文学部 担当コース/研究室
人文科学科/哲学・文化学コース/哲学倫理学研究室
連絡先

Email: kurata*let.hokudai.ac.jp 
(*を半角@に変えて入力ください)

研究生を希望される外国人留学生(日本在住者をふくむ)は、「研究生出願要項【外国人留学生】」に従って、定められた期間に応募してください。教員に直接メールを送信しても返信はありません。
関連リンク

Lab.letters

Lab.letters 研究室からのメッセージ
哲学倫理学研究室蔵田 伸雄 教授

右にならえ、の社会を疑う
科学技術の進歩に倫理のまなざし

人間が科学技術を手にした瞬間に「使ってみたい」という誘惑が生まれます。医療や農業、環境などさまざまな場面で放っておくと暴走してしまいそうな大衆や国家の流れに警鐘を鳴らす、それが倫理学の使命です。

私の目下の研究テーマは生命倫理と環境倫理。例えば臓器移植を語る際にも、医療技術の問題や費用に関する経済的な側面、そして”生命とは”を問う倫理的な視点など、重なり合う諸問題をひもとく力が要求されます。また、環境倫理では、我々の世代が次の世代に及ぼす影響を考える世代間倫理の問題も関わってきます。進歩する科学技術と社会との間にどんな接点を見い出すのか、その答えを探し続けています。

フットワークに定評があり、研究分野も幅広い蔵田先生。親身になった指導を実践する。
規範倫理学やメタ倫理学などの倫理学理論を現代の倫理的問題に結び付けて研究する。

21世紀を貫く賢人たちの問いかけ
社会でも使える思考力を養う学問

動物の権利や胎児をめぐる出生前診断など学生の着眼点は多岐に渡っています。どの分野でも参考にすべき先行研究は充実しており、さらに突き詰めていくとカントやアリストテレスなど賢人たちの古典へと集約されていく。そこが倫理学のおもしろいところでもあります。

倫理とは個人が直感的に判断する好き嫌いではなく、ロジカルに問題点を整理し再構築していくもの。学問の枠を越えた場で使える力が養われていきます。みなさんがそのような力を身につけるための手助けをしたいと考えています。

(聞き手・構成 佐藤優子)

メッセージ

私の研究室では「倫理」について総合的に扱っています。それは現代の倫理学理論を学ぶということであり、さらに生命倫理・環境倫理・企業倫理・科学技術倫理といった「応用倫理学」の具体的な問題について研究してもらうことでもあります。私の研究室では現代社会の具体的な問題と高度で抽象的な倫理学理論を結びつける「技術」を身につけてもらうことを意図しています。

そもそも「倫理」や「正義」とは何なのでしょうか。また倫理と法律や種々のガイドラインはどのように関わるのでしょうか。先端医療技術や、地球環境の悪化は新たな倫理問題を次々と提起しています。しかし新しい倫理問題について考えることは、「自由」「生命」「権利」「所有」「平等」「自然」といった概念について、新たに問い直すことでもあるのです。私の研究室では、功利主義やロールズの正義論を始めとした現代の規範倫理学理論や政治哲学やメタ倫理学、さらにカントやミルなどの過去の倫理思想について学んでもらうとともに、様々な応用倫理学的な問題についても学んでもらうことになります。私の研究室で学生が今までに研究テーマとして扱ったのは、功利主義、熟議民主主義、集団責任論、ロールズ、ヘア、ミル、セン、シェリングの自然哲学、ヘーゲルの法哲学、キリスト教生命倫理、インフォームド・コンセント、代理出産、環境倫理、企業倫理、開発倫理学、農業倫理、死刑廃止論、動物倫理などです。

研究活動

略歴

1963年兵庫県生まれ。1987年京都大学文学部卒業、1989年同文学研究科修士課程修了、1994年同博士後期課程退学、三重大学人文学部助教授などを経て、2001年10月北大文学研究科助教授、2009年4月同教授

主要業績

  • 編著書 新田孝彦・蔵田伸雄・石原孝二編『科学技術倫理を学ぶ人のために』世界思想社 2005年
  • 共著 北海道技術者倫理研究会編『オムニバス技術者倫理』 共立出版 2007年(第1章「なぜ技術者倫理を学ぶのか」)
  • 共著 赤林朗編『入門・医療倫理Ⅱ』勁草書房 2007年(第7章「権利論」)
  • 論文「カントと現代の「心の哲学」-「認識論の自然化」との対比におけるカント的な議論のスケッチの試み-」『日本カント研究8 カントと心の哲学』理想社2007年
  • 監訳 アルバート・R・ジョンセン他著 赤林朗・蔵田伸雄・児玉聡監訳 『臨床倫理学 第5版』新興医学出版社2006年

所属学会

  • 科学技術社会論学会
  • 日本生命倫理学会
  • 日本医学哲学倫理学会
  • 日本カント協会
  • 日本倫理学会
  • 日本哲学会
  • 応用哲学会
  • 日本イギリス哲学会
  • 日本科学哲学会
  • 北海道哲学会
  • Europe Association of Science, Technology, and Society
  • など

教育活動

授業担当(文学部)

  • 倫理学概論
  • 倫理学
  • 倫理学演習
  • 哲学演習

授業担当(文学院)

  • 現代哲学特別演習
  • 倫理学特殊講義
  • 倫理学特別演習
  • 応用倫理学特殊講義
  • 応用倫理学特別演習
  • 近世哲学特殊講義
  • など

授業担当(全学教育)

  • 思索と言語(論文指導)
  • など

おすすめの本

  • 『ゴルギアス』プラトン 岩波文庫
    倫理・正義・道徳・哲学・民主主義・幸福・権力・理性といった古くて新しい問題について議論している。
  • 北海道大学附属図書館Webサイト「本は脳を育てる」(北大教員による新入生への推薦図書)のコーナー
    蔵田 伸雄 先生 ご推薦の図書