石原 真衣

プロフィール

石原 真衣 助教 / ISHIHARA Mai
研究内容

社会で不可視化され/沈黙する人びとに関する文化人類学的な研究を行っている。沈黙は、「隠す」のみならず、「言葉の不在」や「第三項の排除」が背景にあるとして、学際的・国際的な領域との共同研究に取り組んでいる。

研究分野
文化人類学、先住民研究
キーワード
アイヌ民族、オートエスノグラフィー、当事者研究、沈黙、痛み
文学院 担当専攻/講座/研究室
人文学専攻/アイヌ・先住民学講座/アイヌ・先住民学研究室
関連リンク
メッセージ

オートエスノグラフィーは、日本で始まったばかりの方法論です。「まだない」言葉の創造ともいうことができるでしょう。私はこれまで、アイヌの出自を持ちながら沈黙する人びとについて、家族史とオートエスノグラフィーによって明らかにしてきました。この研究によって、様々な「沈黙する人びと」とつながり、自分がいる場所のままで、これまでとは異なる世界がみえるようになりました。

異文化というのは、遠くの地へ行かなくても、みなさんの周りに溢れているのかもしれません。沈黙に関する研究は、様々な領域、地域にわたり、知的好奇心に溢れた研究です。また、無理やりに沈黙を破らせるのではなく、沈黙を生む構造について明らかにしながら、その沈黙の周りにある痛みを癒す可能性を持っています。みなさんの足元の「異文化」について、深い知性と洞察によって、新たな言葉を創造していく仲間を求めています。

研究活動

略歴

北海道サッポロ生まれ。北星学園大学文学部英文学科卒、社会人として高校、専門学校等で勤務したのち、北海道大学大学院文学研究科博士前期課程入学。同大学院博士後期課程修了。博士(文学)。北海道大学文学研究員専門研究員を経て、現職。

主要業績

  • 『〈沈黙〉の自伝的民族誌(オートエスノグラフィー) サイレント・アイヌの痛みと救済の物語』(北海道大学出版会)
  • 「「サイレント・アイヌ」を描く―〈沈黙〉を照らすオートエスノグラフィーの可能性」『北海道民族学会』 、北海道民族学会、14 巻、pp.1-31、2018 年
  • The Silent History of Ainu Liminars, Critical Asian Studies Special Issue; Hokkaidō 150: Settler Colonialism and Indigeneity in Modern Japan and Beyond, vol51.No4, pp17-21, 2019

所属学会

  • 北海道民族学会
  • 平和学会
  • American Anthropological Association

教育活動

授業担当(文学院)

  • アイヌ・先住民学海外特別演習

おすすめの本

  • 『知の遠近法』山口昌男著(岩波書店)
    北海道が生んだ知の巨人・山口昌男の著作で、読むたびに、世界旅行をしたような気分になります。山口昌男は、日本を飛び出て、アフリカやフランスで自由に思考を深めたフリーシンカーです。若い皆さんが、何かの枠組みに収まりきらない知性に触れて、大いに触発されることを楽しみにしています。