プロフィール
髙倉 純
助教
/ TAKAKURA Jun
- 研究内容
北東アジアの旧石器時代を対象とした研究に取り組んできました。とくに新人の拡散ならびに細石刃技術の出現に焦点をあて、遺跡調査や石器群の比較研究をおこなっています。石器製作技術の学習行動を進化論的な観点から研究する試みにも着手しています。
- 研究分野
- 考古学、文化財科学
- キーワード
- 旧石器時代、北東アジア、人類進化、動作連鎖、学習
- 文学院 担当専攻/講座/研究室
- 人文学専攻/歴史学講座/考古学研究室
- 連絡先
Email: jun-ta*let.hokudai.ac.jp
(*を半角@に変えて入力ください)研究生を希望される外国人留学生(日本在住者をふくむ)は、「研究生出願要項【外国人留学生】」に従って、定められた期間に応募してください。教員に直接メールを送信しても返信はありません。- 関連リンク
メッセージ
現在の考古学には、地を這うようなフィールドワークと、グローバルな視点から人類史を俯瞰する視点の両者がますます求められるようになってきました。世界各国の研究者との交流が容易になったことで、課題や視点も共有されるようになってきたことは、近年の重要な変化といえましょう。そうしたなかで、北海道や北ユーラシアには、まだまだ多くの考古学的に未解決の課題が残されており、それらはこれまでヨーロッパを中心に進められてきた研究の枠組みを相対化できる可能性を秘めているものです。新たなチャレンジに立ち向かう若い研究者の登場に期待します。
研究活動
略歴
北海道札幌市生まれ、北海道大学大学院文学研究科博士課程修了
主要業績
- 髙倉 純 2020「峠下型細石刃核再考」『日本考古学』50、1-26頁
- 髙倉 純 2020「石器製作者の技量とその伝習過程への考古学的アプローチ」『物質文化』100、75-94頁
- Takakura, J. 2020 Rethinking the disappearance of microblade technology in Hokkaido, Northern Japan: looking at archaeological and palaeoenvironmental evidence. Quaternary 3, 21; https://doi.org/10.3390/quat3030021
- Takakura, J., Nishiaki, Y. 2020 Fracture wing analysis for identification of obsidian blank production techniques at Göytepe. In: Göytepe: Neolithic Excavations in the Middle Kura Valley, Azerbaijan, edited by Y. Nishiaki, F. Guliyev. pp. 209-221, Archaeopress, Oxford.
- Takakura, J. 2021 Towards improved identification of obsidian microblade and microblade-like debitage knapping techniques: a case study from the Last Glacial Maximum assemblage of Kawanishi-C in Hokkaido, Northern Japan. Quaternary International 596: 65-78. https://doi.org/10.1016/j.quaint.2021.04.003
- Takakura, J., Naganuma, M. 2021 Les relations entre l’Extrême-Orient eurasien et le nord de l’archipel du Japon au temps Paléolithique. L’anthropologie 125(5): 102964. https://doi.org/10.1016/j.anthro.2021.102964
- 髙倉 純 2022「北東アジア大陸部と北海道の旧石器時代ビーズ」池谷和信編『アイヌのビーズ 美と祈りの二万年』41-54頁、平凡社
所属学会
- 日本考古学協会
- 日本旧石器学会
- 北海道考古学会
- 北大史学会
- European Association of Archaeologists
教育活動
授業担当(文学院)
- 考古学特別実習
おすすめの本
- アンドレ・ルロワ=グーラン『身ぶりと言葉』(新潮社、1973、荒木亨訳)
様々な読み方が可能であるという点で真に「古典」と呼ぶべき書です。言語は技術の一つであるということを私は本書から読み取りました。